こんにちは。
今になって年末年始の不摂生が胃にきてるサトーです。
食べ物には気をつけていたつもりですが、気を抜いていたんでしょうね。
反省して、養生したいと思います。自炊しなきゃ~。
中年フリーター
『ルポ 中年フリーター』
小林美希
タイトルにひかれて読んでみました。
この本で中年フリーターというのは
非正規雇用労働者として働く35歳~54歳の人々のことを指しています。
正社員になりたくてもなれないんですね。
個人的には中年フリーターでもいいと思うんですよね。
ただ問題は、それでは食べていけないし
家族を養っていけないということだと思うんです。
なぜそんなものを...
「三年ルール」って知ってますか?
2004年の改正労働者派遣法が施行されたんですが、
「三年経過して以降も派遣労働者を雇い続ける場合、正社員や契約社員などの形で直接雇用を申し入れる義務がある。」というものです。
その結果、三年雇用した派遣社員は契約を切られるようになったんですって。
そりゃそうですよね。普通そうなりますよね。
なんでこんなのを施行したのかわかりませんが
ちょっと議論したらすぐに出る結論じゃないかなと思うんですけどね。
それが今の中年フリーターを大量に生んだ一因であると。
この、先細りになるのを分かっていて施行するあたり
何かに似てるなーと思ったらインボイス制度ですね。
このままいけば先細りになるし、もっと悪くなるとわかっていても実行するのは、どういう心理状態なんでしょうか。気になりますね。
またはどういう思惑があるか、ですよね。
二部構成
この本の前半は中年フリーターの方々の実例がいくつか紹介されています。
私が偉そうに言えることではないのですが
ちょっと思ったのは、正社員になりたくてもなれないのは
企業側や制度の問題などいろんな理由があると思いますが
働き手にかぎってみれば
「需要のあるスキルがない」んじゃないかなと思いました。
たとえば税理士とかプログラミングとかの専門スキルですね。
今も需要があるでしょうし、これからもあるでしょう。
そういうのを持たずに器用貧乏みたいに広く浅く
言われたことだけを何十年もやってきたなら
専門的なスキルは身につかないと思うんです。
やはり、ある程度の収入が欲しいのなら
需要のある(またはニッチな)専門的なスキルを
早めに身につけたほうがいいのでしょうね。
私も人のことを言える立場ではないんですけどね。
これからあと20年くらいは現役で働かないといけないので
一つでもいいから稼げるスキルを磨いていくしかなさそうだなと思いました。
マタハラがひどい
マタハラというのは妊娠した女性に対するハラスメントのこと。
この本にはマタハラの事例もいくつか出てきます。
本当に現代日本なの?とショックです。
昭和のドラマみたいなネチネチとしたいじめが未だにあるんですね。
このマタハラのくだりは読んだるだけで気分が悪くなってきます。
こういうことが日本全国で日常的に行われているなら
そりゃー少子化になっても仕方ないよなーと。
だって子供を産もうとしただけで社内でネチネチ嫌味をいわれたり
身重で無理をしないと認められなかったりするわけですから。
それってつまり子供=新しい国民を歓迎しない世の中ってことですよね?
そりゃあ少子化になっても無理ないですね、と。
こういう事例を読んでいると
日本が少子化になるのは自然な流れのように見えます。
おめでとう!
そういえば最近SNSで
プロテニスプレーヤーの大坂なおみさんが妊娠を発表したときも
スポンサーに連絡したのか、など
のコメントが多かったらしいですね。
そういう人はたいていご本人やスポンサーとも無関係だと思うので
正直、余計なお世話です感が否めないです。
全く関係ない私でも余計なお世話~と思います。
今の日本は残念ながらそういう人たちが少なからずいるので
働きながら子供を産みたい人にとっては生きづらいだろうなと思います。
企業の努力も紹介
この本の後半では、雇用や労働環境について
真面目に取り組んでいる企業も紹介されています。
各企業の努力は素晴らしいと思います。
それだけ労働者と真剣に向き合ってくれているってことですよね。
ただ、企業側にも雇用できる限界はあると思いますし
それで全ての中年フリーターがカバーできるわけではないですから、
やはり突き詰めると個々人が稼げるスキルを磨いていくしかないのかなと思いました。
若い人は
この本は10代とか20代の若い人にも読んでほしいですね。
10年後、20年後にどうなっていたいか
若いうちから考えておくのは大事だと思います。
若い人は、若くない人もそうなんですけど
この本から学べることがたくさんあると思います。
偉そうに書いてきましたが
私自身も10年後も使えるスキルを身につけて、磨いていきたいですね。
それでは、お読みいただきありがとうございました♪