こんにちは。
年末も年始も、寒いときも暑いときも、道に立って看板を掲げて「Free Palestine」や、政治家へのメッセージを訴えている人々を見ていると、純粋に尊敬の念しかわいてこないサトーです。
私は夏は熱中症がこわいし、冬は寒くて長時間外に立っていられないんですよね。
その方々のモチベーションがどこから来るのかわかりませんが、たとえ1人でも声を上げていく姿勢というのは、見習いたいものです。
さいきん読んだ本の感想です。
この本は
「怠惰のウソ」について社会心理学者である著者が説明しています。
「怠惰=悪」であると思い込んでいませんか?
それは植え付けられた信念です・・・と。
働きすぎなのに、もっと働かなきゃいけないと思っている人や、
病気なのに、まだまだ仕事ができると思っている人の実例が出てきます。
その結果、どうなったか?ということも書かれていますよ。
感想
著者の言う「怠惰のウソ」というのは、
・本質的に自分は怠惰で無価値だ
・いつも一生懸命に頑張らなきゃいけない
・自分の価値は生産性で決まる
・仕事は人生の中心だ
・途中でやめたり、頑張らないことは、不道徳だ
などと、常に思っている人のことです。
そういう風に思い込むように、長年、人々は教育されてきたと。
だから少しくらい仕事をサボったり、勉強をしなかったりすると、「怠け」とみなされて、ダメ人間のようなレッテルを貼られてしまうと。
それを怖れているので、人は自分の体や精神にムチ打って
限界を超えてまで働こうとしている・・・それは危険だよ・・・といった事が書かれていました。
実際に著者やその友人は、限界を超えてまで働いてしまったので、倒れて働けなくなったこともあるようです。
ゲーミフィケーション
ゲーミフィケーションとは、コンピュータゲームの要素や原則を、ゲーム以外のことにも応用すること。
印象に残った言葉は「人生がゲーム化される」です。
たとえば、プログラミングなどの学習サイトはゲームみたいでモチベーションが高まるように作られていますよね。
目標達成に応じて、ポイントやメダルがもらえるやつです。
そういうことが生活のあらゆる面に適用されてて、生活がゲーム化されているので、全てが競技化して、生産性や効率化を優先するようになっているらしいんですね。
こういうやり方には、メリットとデメリットがあって、
メリット:他人と比べてモチベーションを高めることができる
デメリット:今日も達成できなかった・・・と自己嫌悪になることもある
これは私もDolingoを何度か挫折してるのでよくわかります。
著者によると、そういうことばっかりやっていると「あらゆることから喜びが奪われてしまう」ので、業績や数字よりも、経験することの喜びを味わおうよ、とのことです。
脱・ゲーミフィケーションとのことです。
SNS対策
SNSやネット社会についてもふれています。
いわゆるニュース・ダイエットというやつですね。
SNSなどが普及したせいで、情報過多になっていますよね。
たとえば、
・情報過多の社会では、すべての情報を得るのは無理
・情報量は多くなったが、情報の質は玉石混交。ゴミもある
・情報が多すぎて、私たちは被害を受けている
・すべての専門家にはなれない
・よって、すべてのニュースや問題に対処はできない
だから情報を制限して、「不穏なメッセージから離れるのも大事。全部は見られないし、すべてと戦うのも無理」とのことです。
たしかにね。熱心にニュースを見るのもすごいと思うんですが、シリアスなニュースを見るのはきついときがありますよね。
私は体調が悪いときはSNSやニュースは見ないようにしています。
元気な時はいいんですけどね。
私の身体も脳みそもひとつだけなのでね、限界がありますよね。
警告信号
著者いわく、社会で「怠惰」のレッテルを張られやすいのは、
抑うつ状態の人
先延ばしにする人
無気力な人
だそうです。
こういう人は「怠惰のウソ」によると怠け者以外のなんでもないのですが、著者は、これは個人の欠陥でもなければ、邪悪でもないと言っています。そうなるのには理由があると。
これらは限界まできている警告信号なので、無理せずに休んでいいし、自分はなんて怠惰なんだ・・・と責めなくていいそうです。
思い当たる人はいますか?
まとめ
日本で一番顕著に「怠惰=悪」とされているのは、おそらく生活保護受給者へのバッシングではないでしょうか。
働かなくてもお金がもらえることで、怠け者とか、ちゃんと働けとか言われてるあれですね。
生活保護のシステムがあるということは福祉が充実しているということなので、問題ないと思うんですけどね。
世の中にはどうしても働けない人っていうのがいますからね。
我が国の福祉が充実してるっていうのは、労働者としては、かなり安心できることだと思うんですけどねぇ。
とにもかくにも労働者の皆さんは、働き過ぎにはくれぐれもご注意くださいね。
それでは、お読みいただきありがとうございました♪