本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

本、映画、ドラマの感想を書いています。

『テルマ&ルイーズ』感想

 

こんにちは。
久々にペットボトルのジンジャーエールを飲んで、おいしい~となったサトーです。
成分を見たらぶどう糖果糖液がはいっていたので、やっぱりな~と思ったんですが、たまに飲むとやっぱり美味しいですね。
次は半年後くらいに飲んでみたいと思います。

さて、さいきん見た映画の感想です。

 


ストーリー

 

ウェイトレスのルイーズ(スーザン・サランドン)と主婦のテルマジーナ・デイビス)は親友同士。
ある日、2人で旅行にいくことにした。
が、途中で立ち寄った飲み屋でテルマが男に襲われる。
ルイーズは思わず男を撃ち殺してしまう。
酔っていてパニックになった2人は警察には届け出ず、このまま逃亡することに決めた。

 

武器を持って

2人とも最初はどこにでもいそうな女性なんですよね。
ルイーズはきちんと働くウエイトレスで、テルマは夫に怯える専業主婦です。
でも2人で旅をしていくうちに変わっていくんです。
まあロードムービーってそういうもんですけどね。

 

どういう風に変わるかというと、まずテルマですが、夫に怯えているくせに若い色男にはコロッと騙されてそのたびに被害を被っていたんですが、次第に自分の頭でものを考えるようになって行動していきます。
騙されてるうちに経験値が上がって、自主性が目覚めたんですね。

 

次にルイーズですが、ルイーズはあんまり変わってないような気がするんですけどね。
彼女は以前テキサスにいたころに男に酷い目にあわされたようなんです。映画の中ではっきりとは語られませんが、どうやら性被害を受けて復讐したら加害の罪を着せられたようなんですね。
そんなことがあったので、警察を信用できずに男を撃ったあと出頭できなかったんですね。

 

で、ルイーズは最初は全部自分でやろうとするんですが、次第にテルマが自主性を発揮し始めたので、テルマのことを相棒として頼りはじめたと思うんですよ。自分が仕切るだけじゃなくて、テルマの意見も聞くようになった。

 

で、そんな2人の変化が一番顕著に出たのが、ムカつくトラック運転手を呼び止めて制裁を加えたときですね。
下品なことしか言わない運転手を罵り返してトラックを撃ちまくったんですよ。

 

強気に出て相手の財産を破壊する行為っていうのはですね、これマフィアの手口に似てるじゃないですか。
なんでごく普通だった女性がこんなことできたかというと、自信を得て武器を手に入れたからなんですよね。

 

つまり、経験値を上げて自信と武器を手に入れれば、気に入らない男相手にも対抗できるってことなんですよ。
いやあ実に爽快ですね。
これは大変勉強になりました。

 

 

あっけらかんと

そして逃亡する2人は警察に追われます。
でも逃げ続けるんですよね。

 

途中、荒野のカーチェイスで「えっ!そんな逃げきり方ってあり?」と思うくらい鮮やかに逃げおおせるシーンがあるんですよね。
複数台の車に追われてて、あんな風に逃げるなんて初めて見ました。

 

最後の2人は追われっぱなしになるんですが、悲壮感はなかったんですよね。
グランドキャニオンみたいな乾いた風景の中で、最後まで笑いながら逃げていた2人が明るく笑ってて、絶望的な状況だったけど最後まで希望がもてるような終わり方でした。
あそこで湿っぽくならなかったのがすごいですね。

 

まとめ

ルイーズがテキサスであったことを話すことはなかったけれど、それでいいんだと思います。いつまでたっても話したくないことはあるしね。

 

重要なのは彼女に何があったかってことじゃなくて、その結果、彼女がどう考えて行動して今があるか、ですからね。

 

最後は青空みたいにカラッと晴れて、明るく楽しく希望を持ちつつ終わります。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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波力発電『かんたん解説!!1時間でわかる水力・波力発電入門』感想

 


こんにちは。
水力発電は知っていたけど、波力発電は初めて聞いたサトーです。
しかも波力発電はけっこう前からあったみたいです。


さいきん読んだ本の感想です。

 


この本は

100ページくらいの薄い本です。
波力発電というものがあると聞いて、初耳だったのでとりあえず、こちらを読んでみました。


波力発電は意外に古い歴史があるらしくて、19世紀ごろから開発されてきたとのことです。


まあそうですよね、30cmの津波でも人間は押し流されるそうですし、沖合で高波だとかなりな威力があると想像できますよね。

 

その威力をを活用しようと考えたのでしょうね。


この本は水力・波力発電の歴史や、各国の取り組み状況、各発電方法のメリット・デメリットが簡単に書かれています。

 

たしかに日本は周りを海に囲まれているので、波力発電をするには最適な環境かもしれないですね。

 

デメリット

波力発電のデメリットは、コストがバカ高いことらしいです。でも、地震大国の日本では原発ソーラーパネルよりも現実的ではないでしょうか?

 

少なくとも陸地に建てて爆弾になる可能性のある原発に比べるとね。

 

波力発電の装置が沖合にあるとして、津波で押し流されたりしない限りは、陸地の人間及ぼすに影響は少なそうですかね?


素人考えですけどね。


実現の見込みの薄い万博や、軍事なんちゃらに莫大な税金を注ぎこむくらいなら、こっちのほうが長期的にみて利得が多そうだなと思いました。

 

まとめ

ただ残念な情報がありまして・・・


「日本は以前は基礎的研究を進めており、そのころは世界の主導的位置にいましたが、近年では実用化に向けた技術開発は欧米に比べて10年ほど遅れています。」だそうです。


さては、ここでも予算削減やお金の問題が・・・?


もしそうだとしたら、日本が技術大国だったというのは、もはや遠い昔のことなんですね。だって技術開発と研究にお金をかけられないから。


いやはや、先見の明のない人が実権を握ると、あらゆる面で停滞・後退するんだなとしみじみ思いました。


まあ実際、なぜ波力発電の技術開発が遅れているのかは、わかりませんけどね。


このままいくと、波力発電の装置や技術を欧米から買うことになりそうですね?


それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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『素敵な遺産相続』感想

 


こんにちは。
素敵な遺産相続に憧れるサトーです。
できれば、貨幣経済において交換価値の高いものがいいですね。
さいきん見た映画の感想です。

 


ストーリー

 

夫を亡くしたエヴァ
保険金5万ドルを受け取るはずが、なぜか500万ドルを受け取ってしまう。
これは犯罪では?!とビビりながらも金を使うことに決めて、親友のマディとともに旅先で豪遊する。
ところが。500万ドルはやはり手違いで、2人のあとを追って、保険会社員がやってくる。

 

この映画は

ザツに言っちゃえば、高齢女性向けの愉快なコメディです。

 

年をとり夫も亡くして経済的に困ってる未亡人のところに転がり込んできた大金。
それを持って親友とともに豪華バカンスをエンジョイします。

 

旅先ではロマンスあり、スリルあり、家族愛もあり、で結果はエヴァもマディも全てを手に入れてハッピーエンドです。

 

元気な高齢者

主役のエヴァとマディはですね、コールセンターの自動音声応答システムに手こずったり、金庫の暗証番号を金庫のそばに置いておくような高齢者なんですよ。

 

このあたりは高齢者の方の共感ポイントをグッとつかんでいると思われます。
おまけにロマンス詐欺に引っ掛かるんですよね。
そしてエヴァの娘(デミムーア)もなんとなく母親の雰囲気を受け継いでいて鈍そうに見えます。(が、実はこの娘の鈍さは見せかけだけ)

 

で、エヴァとマディは詐欺師を追いかけて島一番の危険なヤツのところへ乗り込むんですよね。


そこにいたマシンガンをぶっ放す男と、IQ175の美女と、年代物ワインを巻きこんで、詐欺師一味と決着をつけます。

 

元教師でおばあちゃんらしいエヴァと、
落ち着きがなくいつまでも若い男が好きなマディ。のんびり見てたらいいのか、ヒヤヒヤしたらいいのかわからなくなる映画でした。
でも、最後はハッピーエンドで終わりますよ。

 

まとめ

実はですね、私、なんとデミ・ムーアが出てたことに気づかなかったんですよ。
いやーわかんなかったです。
彼女はだいぶ痩せましたかね?ちょっと健康面が気になりますね。

 

この映画は夫も子供もいなくて、カネもないけど、もう一度、ひと花咲かせたいと思っている高齢女性の夢を詰めこんだかのような映画でした、というのは言いすぎですかね?

 

まあ思わぬ形で大金を手にしたいという願望には私も激しく共感します。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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『会話を哲学する~コミュニケーションとマニピュレーション~』感想

 

こんにちは。
今度からスーパーに行ったら入口から遠いところに車を停めることにしたサトーです。
私が行くのはわりと大きなスーパーなので、そうすると結構歩くことになります。歩数をはかったら往復と買物だけで3000歩弱になりました。スーパーの滞在時間は長くなりますが、そのぶん運動不足が解消できそうです。しばらく続けてみたいと思います。

さいきん読んだ本の感想です。

 

この本は

 

「会話」について研究してきた著者が、「興味深い会話の例が見られるフィクション作品を次々と取り上げ、そのなかでどういったやり取りがなされているのか、登場人物たちは何をしているのか、といったことをコミュニケーションとマニピュレーションという観点から説明」しているものです。

 

著者によると、会話はコミュニケーションでもあり、マニピュレーションでもあるとのことです。マニピュレーションとは心理操作のことで、会話を通じて相手を自分の思い通りに動かそうとする、という意味でこの本では使われています。

 

オリエント急行の殺人、マトリックス鋼の錬金術師、オセロー、うる星やつらなど漫画、アニメ、小説、映画などの中から著者がピックアップした会話を分析、解説しています。

 


感想

この本はですね、おそらくフィクションを作成してる人で、会話やシチュエーションを、よりスタイリッシュなものにしたいと考えてる人には、役に立つことが多そうです。

 

ただ、まともな大人ならご存知かと思いますが、漫画やアニメの会話がそのまま現実世界に適用できるわけないんですよね。
だからここに出てくる会話を現実世界で使うことは、あまりないとは思うんですけどね。


なのでこの本は、あくまでフィクションを楽しむうえでの会話分析と割り切ったほうがよさそうです。

 

でもひとつ役に立ちそうなものがありましてね。
マニピュレーションの会話というやつです。

 

誰かと話してて、この人なんか嫌なかんじだな・・・って感じることあると思うんですよね。
それは、もしかしたらマニピュレーションかもしれないぞと。

 

その会話をよく分析してみたら、相手は会話を通じて、こちらを動かそうとしてるのかも・・・
ハッキリ言わないけど、なーんか要求されてるような気がするなーというとき、もしかしたらマニピュレーションの可能性があるのかもしれませんね。
それにいち早く気づくことができるかもしれませんね?保障はしませんが。

 

まあくれぐれも、この話法を悪用しないでくださいね。
もしやるなら自己責任で。

 


まとめ

読んでいるとですね、「会話」の分析にここまで情熱を傾ける人がいるのかと驚いたんですよね。

 

世の中にはいろんな人がいることは知っていましたが、フィクションの中のキャラの会話の考察にこんなに熱心に取り組んでいる人がいるなんてね、思っても見なかったもんですから。
いやあ、すごい情熱だなあと驚嘆したわけですよね。

 

もしかして、脚本家の人も日々こういうことを考えてるんですかね?だとしたら、すごいですね。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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『ザ・ロストシティ』感想

 

こんにちは。
今後、エマ・ストーンジェニファー・ローレンスロバート・ダウニー・Jrの出てる映画は積極的には見ないことにしたサトーです。

というより見られないですね。貴重な時間とお金は、どうせならもっと素敵な人に使いたいですからね。

さて、さいきん見た映画の感想です。

 

 

ストーリー

ザ・ロストシティ

ザ・ロストシティ

  • サンドラ ブロック
Amazon

 

ロマンス冒険小説家のロレッタは、出版のイベント後に何者かに連れ去られてしまう。
それを見ていたカバーモデルのアランはロレッタを探すため、その道のプロに依頼することにした。
ロレッタが連れてこられたのは、とある島。彼女をさらった大金持ちは、ここで古代遺跡を探すようロレッタに命令する。

 

感想

ジャンルはアクション・コメディです。
サンドラ・ブロックチャニング・テイタムダニエル・ラドクリフブラッド・ピットらが出演しています。

 

感想ですか?なんでしょうね〜。
コメディだし面白く見られるし、サンドラ・ブロックチャニング・テイタムもよくやってるんですけどね。
個人的にはクールじゃないなぁと思いました。
全体的に何というか、ちょっとダサいんですよね。
まあ、コメディにクールさを求めるのか、という所もあるでしょうけどね。

 

なんていうんでしょうね〜悪口をいうと、恐竜の出てこないジュラシックパークの廉価版みたいだな〜と。お金をかけて画面も華やかに撮ってるんですけどね。

 

あのピンクのジャンプスーツのせいですかね?
あれはオシャレなんでしょうか、それとも笑えるところなんでしょうか?
あれは小道具としては面白い使われ方をしてましたけどね、ダサさは否めないですね。
ビヨンセやテイラースウィフトの影響なのかしら?

 

たとえば製品をつくるときに、スタイリッシュにしすぎるとユーザーがついてこれなくなるから、あえて少しダサさを混ぜると聞いたことがあるんですよ。
大衆向け映画にもそれが言えると思うんですけどね。この映画はダサさがちょびっとじゃなくて、そこら中に漂ってる感じなんです。なんでしょうね〜。個人的な好みですかね。

 

ロレッタの広報担当ベスが言ってた「若めのファンへのアピールを担当してくれるの つまり、まだ20代気分の30代女性に」の言葉どおり、この映画もまだ若いと思ってる40代50代60代女性へのアピールなんでしょうか。

 

レビューとか見てると肯定的な意見が多かったので、やっぱり個人的な感覚なんでしょうね。

 

ブラピ

ブラピが出てましたね。
私、ブラピはそれほど好きじゃないんですけどね。
彼はもう60歳!なんですけど、やっぱり絵になるな〜と感心しながら見てました。
昔、雑誌か何かで誰かが、「汚い格好をして絵になるのは、本当にキレイな男だけだ」と言ってたんですね。ブラピがまさにそれだと。

 

ヒゲ面でヨレヨレのTシャツ着て破けたデニム履いてても、かっこいいんですよね、ブラピは。普通の人がやるとただの小汚い人になるんですが、ブラピがやると絵になるんですよ。映画にも出れちゃうくらいカッコよくなると。

 

変な言い方するとブラピは汚い格好が似合うんですよね。さすがだなーと思いました。小汚い格好をしても絵になる男、健在です。

 

 

まとめ

吹き替えで見たんですけどね、チャニング・テイタム田中圭さんがやってましたね。
アランの素朴な人柄がにじみでる喋り方にぴったりでした。
サンドラ・ブロック本田貴子さんと比べると、やっぱり声優さんと俳優さんでは声の出し方が違うんだなーと改めて思いました。

 

気軽に見られる映画ですよ。
下ネタがちょいちょい出てきますけどね。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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『犠牲者意識ナショナリズムー国境を越える「記憶」の戦争』感想

 

こんにちは。
朝、起きたら片目だけ充血しててビビったサトーです。
調べたら疲労や高血圧、強打などにより片目だけ痛みのない充血がある場合があり、2週間ほどで治るそうです。
疲労と高血圧は思い当たる節があります。
2週間で治りますかね?治ればいいんですけどね。病院は行きたくないんですよねー。見た目がグロテスクなので、鏡を見るたびに「グエッ」となるんですよね。早く治ってほしいですね。

さて、さいきん読んだ本の感想です。

 

この本は

 

「本書は、東アジアの「記憶体制」に関する議論を起こそうとする実践的な問題提起」とのことです。
著者は韓国・西江大学教授のトランスナショナル人文学科研究所長だそうです。

 

「犠牲者意識ナショナリズムは、犠牲となった全世代の経験と地位を次世代が世襲し、それによって現在の自分たちの民主主義に道徳的正当性と政治的アリバイを持たせる記憶政治の理念的形態だ」とのことです。

 

ポーランド、ドイツ、イスラエル、日本、韓国が、先の大戦などで受けた被害や、行った加害行為について、それぞれの国民や政治家がどのように解釈して、または歪曲して受け止めいるのか、その結果どんなことが起こっているのか、などについて書かれています。

 


感想

自国が歴史に残るほどの残虐な加害者であり、同時に被害者でもあったら、どうしますかね?
加害を行った国に行って、自国の被害状況を説明しないといけなくなったら?かなり複雑な立場ですね。
実際にそういう立場に置かれた人の話もちょっとだけ出てきます。

 

両方を認めて繊細な対応をするのか、それとも被害者の面だけを強調して加害はなかったことにするのか・・・とか。

 

例えば日本は太平洋戦争で東アジアの国々に酷いことをしたけど、同時に広島と長崎に原爆を落とされましたよね。
後者だけ見ていると被害者ですが、だからといって前者が帳消しにはならないわけですよ。

 

加害者でいるのは気まずいから、だからといって歴史を修正したり、生存者の証言を頭から否定できるのか?とかね。
そういったことが書かれています。

 


まとめ

この本は構想から14年かかっているそうです。
情報量が多いので、1回読んだだけでは理解するのは難しいです。

 

でもこの本を読んだら、イスラエルだけじゃなくて日本などの犠牲者意識も見えてくるものがあったので、長かったけどがんばって読んでよかったです。

 

それにしても、2024年の今はイスラエルパレスチナを執拗に残虐に攻撃してるじゃないですか。あれについては全く理解できないんですけどね。

 

イスラエルパレスチナの件は本当にどうにかならないんですかね?
X(旧Twitter)で画像が流れてくるたびにダメージを食らいます。
1日でも早く終息してほしいですね。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました。

 

 

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『アニエスによるヴァルダ』『ダゲール街の人々』『落穂拾い』感想

 

こんにちは。
最近は美術館やギャラリーには行ってないサトーです。
都会なら面白そうなイベントにサクッと行けるんでしょうけどね。私が住んでるのは美術館が何十キロも先という所なので、気軽に行けないんですよね。こういう面では都会に住んでる人が羨ましいですね。

さて、さいきん見た映画の感想です。

 

 

アニエスによるヴァルダ

 

アニエス・ヴァルダの作品について、アニエス自身が語っているドキュメンタリーです。

彼女の作品への解釈や舞台裏などが見られて面白かったです。
『ラ・ポワント・クールト』や『ダゲール街の人々』『落穂拾い』を見て予習した甲斐がありました。
『5時から7時までのクレオ』は予算がないために1日で撮ったとか、「短くも鮮やかな夏のよう」な『幸福』、
『落穂拾い』で拾ってきたハート形のじゃがいもを使ってアートにしたりとか、映画だけじゃなくてアート作品も多数制作してて好評だったとか、いろいろ面白かったです。

 

ダゲール街の人々

 

当時、アニエスが住んでいたパリのダゲール街に住む人々を撮ったドキュメンタリーです。

香水と雑貨を売る店の老夫婦
パン屋の夫婦
肉屋の夫婦
客たち
修理人
マジックショーとマジシャン
などなど

そこで暮らす人々の様子や、ちょっとした自己紹介などが映されています。
このドキュメンタリーは、おそらくアニエスが47歳頃の作品なんですよね。節目の50歳が目前のせいなのかわかりませんが、若者より中高年、しかも夫婦が多く映っていた印象です。

50代以降は老いが顕著になっていく年代なので、もしかしたら自分たち夫婦の未来も気になって、夫婦を映すことが多かったのかなと思いながら見てました。


ちなみに、アニエスの夫は『ロシュフォールの恋人たち』や『ロバと王女』のジャック・ドゥミです!『ロバと王女』は大好きだった映画です。

 

『アニエスによるヴァルダ』でも狭い店内での撮影は大変だったと言ってたので、やっぱり大変だったんですね。

 

落穂拾い

廃棄された野菜や果物、道に落ちてる食べ物を拾う人たちを撮影したドキュメンタリーです。

フランスでゴミになったり収穫したけど出荷されなかった果物、市場でまだ食べられる食料を探す人などにインタビューしています。


フランスはケチならぬ倹約家が多いと昔どこかで聞いたことがあるんですが、ここまでするのかと逆に感心するくらい、いろんなものを拾っています。まあ時代もあるのかもしれませんけどね。


日本だったらこういうことをやると「恥」とか言われるでしょうけど、ここではそんなことはないみたいです。拾って当然、だって食べられるんだから。と開き直ってる、というより当然のこととして行ってるみたいです。

 

法律家も出てきて、落ちてるものを拾うことの合法性などを説明してくれます。果物の場合は所有者と拾う者たちの解釈の違いとか、他者の権限を侵害することへの抵抗感のなさとか人によって意見が違うみたいです。

 

これは貧しさかもしれないけど、そうでない場合もあるようなんですよね。
本当にいろんな人がいるんだなあと。いろんな人がいていいんだなあと思わせてくれるドキュメンタリーです。

 

意外にもパワフルというか、遊び心もあって精力的なアニエスが、強いばあちゃんみたいで頼もしかったです。
ただひとつ、見栄えの悪いリンゴを見た目も中身もない女性に例えてるおっさんがいて、それは不愉快でしたね。こういう人は世界中どこにでもいるんですね。

 

印象に残ったセリフはこちらです。
「技術はともかく楽しめる」
「目的は罰金ではなく法を気づかせること」

 

 

まとめ

 

こうなったら豪華キャストを集めた挙句、大コケしたという『百一夜』も見てみたいですね

 

 

街中で撮影した『5時から7時までのクレオ』やドキュメンタリー見てると、撮影当時は映ってる人たち全員に撮影の許可を撮ったのかなーとか、出演料は払ったのかなーとかそういうのが気になりました。今だとかなりシビアですが、当時のパリはそういうのはどうだったんでしょうね。

 

顔たち、ところどころ』を見直したくなりましたね。
アーティスト2人が旅をしながら、あちこちでアート作品を残してくるというのはかなり素敵でしたからね。もう一度、見てみたいです。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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