こんにちは。
インスタントの塩ラーメンもバターを入れたら美味しくなるんだなということがわかったサトーです。
ただ美味しかったんですけど、食べてる間中、血圧が跳ね上がらないか心配でした。年齢的にもね、血圧、気になるんですよね。
でもコーンやもやしを入れたりして美味しかったです。
さて、塩バターラーメンが出てくる本を読んだので感想です。
ストーリー
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ──。週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳に〈あること〉を命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。
梶井真奈子をその事件は、実際に起きた事件を元にしているようです。
感想
素晴らしかったです。
読み終わるのが勿体なくて、ちまちま読みました。
事件のことだけじゃなくて食べ物や食事すること、食べた人間の体型や思考にまで話が及びます。特にバターを使った美味しそうな食べ物がたくさん出てきて、読んでるとよだれが出そうになりました。
(柔らかなカウンターってちょっと使い慣れないですね)
知識があってグルメでも、根っからの嘘つきで性根の腐った梶井真奈子と、
見た目がスレンダーで王子様キャラでも、食べることや自分の身体を疎かにしてる町田里佳。
この2人は「食べること」に対して価値観が全く違うんですね。
そんな2人が影響を与え合って、特に里佳の体型や価値観が変わっていきます。
で、里佳も伶子もそうなんですけど、どんなに尽くして誠意を見せても相手に認められない関係もあったり、好きだし尊敬してるけど、もう夫婦ではいられない関係とか、様々な人間模様にいろいろしみじみと共感しましたね。
バターの描写
実はですね、この本を読もうと思ったのは、Nigel Slaterがインスタで「読んでて止まらない」みたいなことを言ってたからなんですよ。
英国のグルメ男性が読んでて止まらない日本の本ってどんなもんだろうと興味を持ってね、読んでみたんです。
(まあNigelは元々、日本を好きみたいなのでそこまで不思議がることはないかもしれませんけどね)
『バター』は食べ物の描写、特にバターの描写が素晴らしかったですね。
かなりの上から目線で言うんですけどね・・・
こういうのを読むと日本の作家さんも捨てたもんじゃないなーと思うんですよね。(日本の作家さんよく知らないのに)まあ、今まで私が読んでたものがちょっと変な方向に偏ってただけかもしれませんけどね。
この本みたいに恋愛結婚に重きを置きすぎず、事件に没入しすぎることもなく、女性に向けられる意地悪な視線や言葉をすくいとって、丁寧に読みやすく書き連ねていく技術は、本当に素晴らしいなと思います。
まとめ
最後は七面鳥が食べたくなりましたよね。自分では作らないし作れないんですけどね。どこかで売ってないかなー。
あの七面鳥、食べてみたいですね。
いやあ素晴らしかったです。
実はこの本を読んでる間に、話に出てきた塩バターラーメンを2回も食べちゃったんですよね。私、小麦粉製品は控えてるのにね、誘惑に勝てずに・・・家でひとりでね。
美味しかったですよ。
ご馳走様です。
それでは、お読みいただきありがとうございました♪