本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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『日本とドイツ 二つの戦後思想』感想

 

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こんにちは。
天皇、皇后両陛下が英国を訪れた際に英国王がハローキティちゃんの生誕50周年にふれてスピーチしたと知ったサトーです。
ヨーロッパのキティちゃんも喜んでいるようです。
なんとも平和的なスピーチですね。こんなニュースばかりならどんなにいいかと思います。

 

さいきん読んだ本の感想です。


この本は

 

国際軍事裁判と占領統治に始まった戦後において、二つの敗戦国は「過去の清算」とどう向き合ってきたのか?両国の似て非なる六十年をたどる

 

ということで、両国の「戦後思想」を戦後責任、ネーション、マルクス主義ポストモダンの四点から比較しているものです。
2005年初版発行の本です。

 

感想

私の解釈を雑に書くと、
ドイツはナチスのやったことやホロコーストのこともあって、完全な加害者、悪としての汚名を雪ぐべく、その罪を清算しようとしてきた、と。

 

一方、日本は原爆を受けたことと東アジアへの迫害があって、被害と加害の間でどう立ち回っていいかわからず態度が曖昧だったため、非常に曖昧なかんじで今日まできてしまった。

ということがあるようです。

 

両者の間には大きな違いがある。それは、憲法愛国主義が、ナチズムの過去との決別に重点を置いてるのに大して、護憲平和主義は、大日本帝国との決別よりも、むしろ憲法九条の戦争放棄に重点を置いていることである

 

つまり、加害者として責任を背負って歩いてきた側と、被害者なのか加害者なのかどっちつかずのままでとりあえず戦争反対!としてやってきた側との違いらしいです。

 

で、その結果どうなのというのは、いろいろ書いてあったんですけど、ここにまとめるのが難しいので、興味のある方は読んでみてください。

 

まとめ

四点目のポストモダンについては、ちょっと難しくて私にはよくわからなかったです。

 

あと、この本ではニュー・アカデミズムのところで宮台真司の名前が出てきます。たしか大学生に不適切行為をして懲戒処分を受けた大学教授ですよね?

 

巻末には「ドイツと日本 戦後思想に関わる主な出来事」の年表があります。

 

一番、印象に残った著者の言葉はこちらです。
「結果的に戦争に巻き込まれなかったら、それでいいわけである。」
本当にそうですね。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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