こんにちは。
どうしてもリンゴが食べたくなってスーパーで買ってきたけど、思ったよりも甘くなかったので「・・・」となったサトーです。
でもサクサクしてて美味しいことは美味しかったです。
リンゴは1年中食べられますが、旬は秋から冬で、収穫期は夏から秋だそうです。1年中食べられる理由はCAと呼ばれる貯蔵法のおかげだそうです。へぇ~~~。
さいきん見た映画の感想です。
※ネタバレしていますのでご注意ください。
ストーリー
突然、記憶喪失を発症する人が増えている世界。
その男もある日、記憶をなくして入院することになった。
男は病院のプログラムに参加し、自立のための一歩を踏み出すことになる。
男は誰なのか、彼の記憶は戻るのか。
感想
いきなりネタバレ①をしますね。
見てない人は回れ右してください。
この作品の肝はですね、
男は本当に記憶喪失だったか?それともフリをしていただけか?
だと思うんですよ。
結論はあとで言いますが、まずは状況を説明をしますね。
ある日、突然、自分の記憶がなくなってるって怖くないですか。
しかもそれが流行病のように街中で起こってるんですよ。
この映画の主人公の男はそんな世界で暮らしています。
男も「記憶がなくなった」として病院に連れていかれるんですね。
そこで治療として、”新しい自分” プログラムを行います。
カセットテープで指示されたことを実行して、記念写真を撮ってファイルするんです。で、流行り病だから、街中に男と同じように記憶喪失の人が何人もいるわけですよ。
ある日、男は自分と同じプログラムを実行中の女に出会います。
患者としては女のほうが先輩で、男のプログラムより少し先の課題をこなしています。
記憶は
ではその肝心なところをネタバレ②しますね。
結論をいうとですね、男は最初からすべてを覚えてたんですよ。
つまり、記憶を失くしたフリをしてたんです。
これね、1回だけ見ると分かんないんですが、もう1回見直すと、ハッキリわかります。
男はね、妻を亡くしたばかりだったんですよ。
それはもう大変な悲しみようで、部屋も片付けられないし、妻の遺品も整理できないし、何もやる気が出なかったみたいなんですね。
ある日、ニュースで”新しい自分” プログラムの話を聞いて、自分もこれをやりたいと思ったんでしょうね。
それはもう耐えられないほどの悲しみだったんですよ。
別人になりたいほどのね。
それで記憶喪失患者を装って入院するんです。
だから病院で本物の患者と話したとき、その人のマネをして医者に申告したり、テストをわざと間違えたんですよ。
あと犬のマルーは男を覚えてましたよね。マルーの飼い主も彼を覚えているので、バレないように逃げたんです。身元がバレたら帰されるのでね。
店で大好きな林檎を大量に買おうとしたときも、店主が「林檎は記憶にいい」と言ったから元に戻したんです。記憶にいいものを食べてるのに記憶が戻らないのは変だ、みたいな疑いを避けるためなのかもしれません。
なので最初から見直すと、ああこれね!そうね、偽ってるね、というのが分かるので面白いですよ。
男、利用される
あと面白いなあと思ったのは、男は同じ記憶喪失者の女に利用されるんですね。
それに気づいたあと、女を避けるようになるんです。
おもしろいですよね。
自分は病院のプログラムを利用しておきながら、自分が誰かに利用されることは好まないんです。
このあたりが男の自我の強さですね。変なところでプライドがあるんです。
新しい自分
男はプログラムを利用したわけですが、これは制度を悪用したとみることもできますが、私はそれでもいいと思うんですよ。
だって自殺するよりは、はるかにいいので。
プログラムがあるから、課題も真面目にこなせるし、一時的にでも生きる目標ができましたよね。他にやることないし。
彼は新しい自分になりたいわけだから。
こういう人を許容できるのは福祉や公助が充実してる世界なんだなあと感心しました。
たとえば、今の日本でこの男が救えるでしょうか?
で、男は最後の課題をやってるときに誰かの悲しむ姿をみて、その時に本当に癒されたんだと思うんですよ。
彼の中の悲しみの塊が溶け出していったというか。
それで彼は新しい自分を得たんですね。
悲しみを受け止めて、前へ進む決心をしたんです。
で、記憶喪失のフリもやめることにした、と。
まとめ
愛する人を失った悲しみがいかに深いか、ひとりで立ち直ることがいかに困難か、ということがよくわかる映画でした。
余談ですが、この男の服装はとても素敵でしたね。中年男の冬の服装としてね。派手ではなく、地味すぎず、タイトすぎず、ルーズすぎない。特にコートのサイズ感が絶妙です。
あと、154秒は4分じゃないですね。
興味があれば見てみてください。
それでは、お読みいただきありがとうございました♪