本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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1992『パイナップル・ツアーズ』感想

 

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こんにちは。
スーパーで梅干しを買ったら、想定外においしくなくてビックリしたサトーです。
前に買ったものは美味しかったんですけどね。梅干しはどれもあんまり変わらんでしょーとか思ってたんですが、どうやら違うようです。
次から美味しい梅干しに出会ったら、パッケージを写真にとるとかして覚えておこうと思います。

さいきん見た映画の感想です。

ちょいネタバレしています。

 

 

この映画は

 

沖縄の架空の島、具良間島を舞台にしたコメディでオムニバスです。
3人の監督が1作づつ撮って、3作をひとつの映画としてまとめたものです。

 

ストーリー

pineapple-tours.com

 

具良間島に、声が出なくなってしまったオペラ歌手の麗子おばさんが、娘とともにやってくる。
麗子おばさんや島民たち、ヤギや爆弾などの珍騒動を描いている。

1作目 「麗子おばさん」
2作目 「春子とヒデヨシ」
3作目 「爆弾小僧」

麗子おばさんの声と爆弾の話が軸になっていて、それに付随する関係あるようでなさそうな話が続き、最後は再び麗子おばさんと爆弾の話になる。

 

感想

結論から言うと、1作目の「麗子おばさん」以外は酷いものです。

 

1作目はローカル・コメディとしてまだ笑えるところがあったり、異文化交流として楽しめるところがあります。
まあ、今なら麗子おばさん麗子さんになってたと思うんですけどね。
あの年代の地元で名のあるオペラ歌手をつかまえて「おばさん」も失礼だと思うんですよ。

 

それでも方言に字幕がついていたり、「女性の荷物を持て」と男をたたくカマドおばあがいたり、墓に住んでる酒飲み男がいたりして、映画としてはかなり面白く仕上がってると思うんですよね。

 

「シャーフル シャーフル」と言いながらタロットをシャッフルするユタがいたりね。
トラックのドアを小脇にかかえて乗り降りする人とかね。そういう細かいネタとか、

飛び交う花火から爆弾を連想して戦中を思い出す人がいる演出とか、よかったと思うんですよ。
ただ、このシーンは暗すぎて俳優さんの顔が見えなかったです。照明技術の問題?

 

でも、よかったのはここまででしたね。
2作目、3作目は酷いものでした。

 

2作目

2作目「春子とヒデヨシ」はですね、途中までは普通に見てたんですよね。島民の春子と県外からきたヒデヨシが結婚する話なんですけどね。2人の周りの人々が2人をくっつけようとしてるところから、かなり気持ち悪かったですね。


で、ヒデヨシが島民2人にそそのかされて夜這いをかけるところでドン引きしました。

 

夜這いをかけられた春子もそれに応じて、性交渉のシーンになるんですよね。それを、そそのかした島民2人と同居してる祖母が、覗いたり聞き耳たてたりするんですよ。
最悪ですよ。ここまでは、ほのぼのムードで見てたのに、いきなりポルノになるんです。
ここだけ取り出すと、2作目は性犯罪推奨映画ですよ。

 

生物学的な理由で島の外から遺伝子を取り入れたかった、としてもですよ。ならそういう風に描いたほうがいいかと。

 

その後、春子は妊娠して、それを知ったヒデヨシは何度か逃げ出そうとします。でも島からは逃げられないんですね。
覚悟のない男が、安易に女性と性交渉するとどうなるか、という見本のようです。
で、ヒデヨシは渋々、春子と結婚するんですが、どう見ても、いい夫や父親になりそうにないし、夫婦の気持ちは乖離してるし、結婚後はうまくやっていくのが大変だろうなと想像できるんですよ。

 

このへんがね、妙に軽く描かれてるんですよ。
あとから考えると、春子を妊娠させたヒデヨシは島ぐるみで囲われて、逃げられないよう無理やり結婚させられた(責任とらされた)と見ることもできるんですけどね。

 

でも、それならそれで、もっとホラーコメディとしてやればよかったんじゃないかと思うんですよ。
女を妊娠させたら島から逃げられないぞ、責任は取ってもらうぞ、と鬼気迫るかんじでね。ホラーっぽくやれば、まだ教訓めいた話になって、映画全体にメリハリがついたんじゃないかなと思いました。

それでも春子が犠牲になる。

 

気の抜けたラブコメみたいになってるせいで、私にはただの性犯罪推奨作品にしか見えなかったです。

 

この映画は伊是名島で撮影したらしいんですが、これは島の人々へのネガティブ・キャンペーンになってませんかね?
1992年はどうだったか知りませんが、2024年は完全にアウトでしょう。

 

3作目

最後の「爆弾小僧」はですね、田舎の悪ガキ・マインドしか持たない人が作ったような映画だなあと思いました。
3作目で見るべきは、爆弾が姿を現すシーンとラストのみです。
それ以外は特に見なくても大丈夫です。

 

で、この爆弾出現のシーンがあり、1作目の麗子おばさんが再登場し、ついに声が・・・というところで終わります。

 

まとめ

見終わった感想はですね、1作目の監督が全部撮ればよかったのに、です。
1作目がよかっただけに、残りが残念すぎましたね。
「麗子おばさん」と、「春子とヒデヨシ」「 爆弾小僧」では、レベルが3~5違う印象です。

 

あと、字幕でナイチャーの訳が日本人になってたんですよね。
当時は本土や内地ではなく、ナイチャー=日本人だったんですかね?
琉球民族と日本人は明確に区別してたのでしょうか?
ちょっと気になりましたね。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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