本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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映画『決戦は日曜日』感想

 

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こんにちは。
久々に遠出して映画を見てきたサトーです。
近くの映画館では上映していなかったので車で行ってきました。行く前は面倒くさいなーと思っていたんですが、着いてみると映画館のまわりには、地元にはない飲食店やチェーン店があってちょっと食欲がわいてきました。
いつもは食べないものを食べられたので楽しかったです。たまにはこういうのもいいなと思いました。

さて、最近見た映画の感想です。
ネタバレを含むので、まだ見てない人はご注意ください。

 


選挙の映画

『決戦は日曜日』2022

 

 

 

日本の映画です。ジャンルはコメディになっています。
日本映画は久々に見ます。全く期待していませんでした。
でも面白かったです。
宮沢りえさんや窪田正孝さん、ほかの皆さんの演技が素晴らしかったです。

 

高齢の川島議員が突然倒れて、代打に娘の川島ゆみ宮沢りえ)が選ばれます。
この川島ゆみが選挙に乗り出すことになり、
事務所や後援会やその他の議員や世間を巻き込んで
すったもんだしながら、当選を目指していきます。


昨今のSNSでよく見るやつ

この川島ゆみがですね、昨今のSNSでよく見かける
某大臣とか某議員とかを連想させる、いわゆるトンデモな人なんです。

 

人種差別や人権無視の発言をジョークのつもりでサラッと言ったり、
自己中心的で他人のことを何とも思ってなかったり。
いますよね?
特に最近のSNSでは毎日のように報道されるので
珍しくなくなっているのが悲しい現状です。

 

その現状を先読みしたというか、的確に掬い上げて
ギリギリエンタメにできる範囲で見せてくれています。

さらに言うと、2023年3月時点での現実の日本より、
映画の中の日本のほうがまだまともな人たちが多い印象です。

 


演技が素晴らしい

特に宮沢りえさんの、素っ頓狂というか
つかみどころがないというか、ちゃんと考えてるのか考えてないのか
わからない二世議員という役がよかったです。

川島ゆみという役は、普通の人が演じたら大げさになりすぎて
現実味が無くなると思うんですよね。

 

でも宮沢さんは絶妙なさじ加減で、ぱっと見、確固たる軸がないような
女性を演じてるんですよね。
川島ゆみにも軸はあるんですけど、たぶん常識人には
理解しがたいものです。

けれど政治の世界では初心者の川島だからこそ感じる違和感もあって、それは見ている側も共感できるものです。

そこが上手いなー素晴らしいなーと思いました。

 

そのあと川島ゆみの内面は、あることによって崩れていくんですけど
その見せ方もさりげなくて、でもわかりやすくて、良かったです。

 


サイコパス

窪田正孝さん演じる谷村勉が、ある瞬間、私にはサイコパスに見えました。
川島ゆみが嫌がってると分かってるのに、
正論に見せかけた脅しの説教をして、
自分の思い通りに動かそうとした時ですね。
もしかしたらマニピュレーターかもしれません。
どっちにしても厄介なんですけどね。

 

でも、幸いにも谷村にはまともな精神が残っていたので、
パパのほうの川島(入院中)に諭されて、川島ゆみに協力していきます。

 


泥のコーヒーを飲んで気づく

谷村が泥みたいなコーヒーを平気で飲んでいるのに、
ボランティアの若者はそれを「まずっ、泥みたい」
というんですよ。
それで谷村は、それはまるで
自分たちが安住している世界みたいだなと気づくんですよね。

旧態依然の世界に自分たちはいて、それに疑問も持たないんだなと。
その例えが素晴らしいですね。
見てる側もハッとさせられるシーンでした。

 


悪運の強い女

谷村がハッとしたあとで、川島ゆみと協力して
とある事情から落選を目指します。
それで自分たちで自分たちの妨害というか評判を落とすような
行動に出るんですね。

 

でも面白いことに、すべて真逆の結果になり、
川島ゆみの人気は落ちるどころか上がっていきます。

 

あれ・・・思ってたのと違う。どうしよう・・・
って展開になっていきます。
川島ゆみ、運がいいというか、悪運が強いというか。

 


当選しちゃった!どうしよう

ネタバレですが、川島ゆみは当選します。
で、本人はどうすりゃいいの?!と不安になります。

 

でも谷村がいうんですよ。
「できるかどうかじゃなくて、やるんです」

 

この言葉は仕事に行き詰ったときに
自分に言い聞かせたいですね。(でも聞きたくない)

 

ラストの終わり方も良かったです。
最近の映画の中ではかなりのお気に入りになりました。

よければ見てみてください。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪