本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

本、映画、ドラマの感想を書いています。

データを元にした未来予測『未来の年表』『未来の年表2』感想

 

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こんにちは。
正直にいうと10年後20年後の未来よりも、
今現在と1年後のことで精一杯のサトーです。

最近読んだ本です。
読み飛ばしたところも多いので正確性には欠けるかもしれません。

 


人口減少


『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』河合雅司

 

 

2017年発行の本です。
なのでまだ安倍政権の頃でしょうか。

表紙を見ると「2020年女性の半数が50歳超え」とあります。
目次にも「おばあちゃん大国に変化」とあります。

他の目次をみても「男性」「おじいちゃん」というキーワードは
ないため、あれ、男性どこいったの?と。
女性向けの本なのかなと思いましたが、違いました。

 


なぜ「おばあちゃん大国」?

おじいちゃんはどこ行ったの?
と思ったら、大雑把に略すとこういう理由だそうです。

まず、男性より女性のほうが長生きの傾向があると。
なので高齢夫婦の場合、夫が先に死ぬので
老いた妻が多く残されるはずなので
大量の未亡人が発生し、
それで「おばあちゃん大国」になるとのことです。

 

それで夫が亡くなると、夫の年金も入ってこなくなります。
(妻の年金受給や財産はないという設定のようです)


スキルも財産もない残された妻=おばあちゃんは
貧しいおばあちゃんになり、
そういう貧しいおばあちゃんが大量に出てくるだろうとのことです。
それで、さっきのタイトルになったんですね。

 


「女性の2人に1人が50歳以上に」

こちらも章のタイトルです。
じゃあ男性はどうなるんだ?と疑問をもったのですが
この章は、少子化=出産できる女性の減少と捉えていて
このタイトルの意味は
「2020年には日本女性の過半数が出産可能な年齢をすぎて50歳以上になる」
ということらしいです。

 

これまでの少子化の影響で「未来の母親」となる女児が減ってしまっているため

 

未来の母親が減るから未来の子供も減ると言いたいようですね。
このように書いてありますが、この時点でまず父親不在です。

 

将来、子供を産める女性の数が大きく減ってしまう。

 

妊娠は、女性一人でできるものではないんですけどねえ。
あと、あくまで「出産する女性・出産できる女性」に限定して
データだけを見て書かれています。

 

なので、女性が出産しない/したくない理由とかその背景とか
現状の社会的なシステムとかにはふれられていません

 

まあ2017年の本なのでね。
2023年の今のツイッターとか見ていたら、その背景とか
産んだあとの社会的構造が酷すぎるために
産むのをためらう女性がいるとか、そういうことに
気が付くと思うんですが。(まともな客観性を持っていればね)

この本はあくまで当時のデータと
著者の考え方が元になって書かれた未来予測です。


介護による離職問題

50歳をすぎたころから、老親の介護のために
離職する人が増えるだろうと書かれています。
私の知人でも老親を介護した人、してる人が何人かいるので
これはわかります。

ただ著者はこう書いています。

 

女性の社会進出が広がり専業主婦が減った現状において、在宅介護を担う家族が不在である世帯も増えている。

 

どうやら介護をやるのは女性であるという前提らしいです。
私の知人は、男性が親の介護をしているんですけどねえ。

 


昭和のまま?

というわけで、この本では男女の性差の役割をきっちり決めているようで
まるで昭和のようだな、と思いました。

 


役に立つ部分もある

ただですね、それ以外にもいろいろ書いてありまして。
国立大学が倒産の危機に直面するとか
認知症患者が700万人規模になるとか
医療崩壊とか、輸血用血液が不足するとかですね。
そういう未来予測も書かれています。


食糧の危機?

個人的に気になったのは
世界的な食糧争奪戦に巻き込まれる」です。

日本の人口が減ると、農業に携わる人も減るので
そうなると国内で農作物を作る人が減るため
食料自給率が下がると。

 

一方、世界的には人口は増えているので、
海外からの輸入に頼っていると、これまでと同じように
輸入できるかはわからないと。
海外の食料が日本には回ってこないだろう、
ということらしいです。

 

↓↓↓こちらの記事は酪農ですが、実際にいま酪農家の廃業や
大量の牛乳の廃棄が問題になっていますよね。

 

news.yahoo.co.jp

 

agri.mynavi.jp

 


この本の年表では2025年ごろが食料危機と書かれています。

あと同じように、日本は「水の輸入大国」なので
将来的に水不足になる可能性もあるとのことです。

 


空き家問題

で、人口が減ってるのに建物がそのままだと
単純に空き家が増えると。(意訳)
で、そこに労働者としての外国人が住み、増えていくと。
となると、やがては日本国民より外国人のほうが多くなる
地域も出てくるのでは、と書かれています。

 


『未来の年表2』

 

 

 

続編である『未来の年表2』には
前作をもとにして「個人の身の回りでこれから起きること
が書かれています。

 

個人的に気になるのは
運送業者のドライバーが減る
ということですね。
これは今すでに起こっているので
危機感を持っている人も多いんじゃないかと思います。

 

安全に運転しながら荷物を届けることができる

 

というのは誰にでもできることではないんですね。
今のドライバーを見ても若い人が多いので
少子高齢化が進むと、これまで通りスムーズに荷物が受け取れなくなる
ことは容易に想像できますね。

 


まとめ

ということで、この本は2017年時点のデータや
著者の考えをもとに書かれた未来予測です。

 

2022年に出た続編もあるみたいですが
そちらは読んでいないので内容はわかりません。

 

人口減少に興味がある人もない人も
読んでみると何かしらの発見がありそうです。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪