本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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サイコパスが書いたみたいな短編集『あなたに似た人』感想

 

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こんにちは。
幸いにもサイコパスには縁がないサトーです。
さいきん読んだ本の感想です。

 

短編集

 

 

 

私は知らなかったのですが、あとがきによると
日本または世界でもっとも名の知れた短編集
だそうです。

 

シャーロック・ホームズみたいに
短編が有名なのではなくて
「短編集」として有名だそうです。

 

発行が1976年らしいので
その時代の、様々な状況下にある人々が織りなす
静かな残酷さが散りばめられています。
サスペンスの風味が強いです。

 


こういう人いそうだよね

最初に登場するのは「
ワインのテイスティングで賭けをする
男ふたり。
肝を冷やしながら読んでいると
さりげない、どんでん返しが待っています。

 

サイコパスなのか
追い詰められた加害者の所業なのか、
読んでて混乱してくる「おとなしい凶器

 

うわー!やっちまったな!と
共感性羞恥心が爆発しそう
「ギャロッピング・フォックスリー」

 

『あなたに似た人』というタイトルだけあって
ああ、こういう人いるよね!とか
こういう人いそうだよね!と頷きます。

 


まとめ

訳者あとがきを読んでいて
ハッとしたのは
「(この短編集には)
人間かくあらねばならぬといった説教臭さが微塵もない
という言葉です。

 

たしかに残酷さや
作者が書きながら薄笑いしてそうなサイコパスっぽさ
はそこら中にあるんですが
人間かくあらねばならぬといった説教臭さは
微塵もないんですよね。

 

そこで思い出したのが『ガルシアへの手紙』です。
あの本には
「人間かくあらねばならぬといった説教臭さ」
が充満してましたからね。

 

『ガルシアへの手紙』は自己啓発本なので
自己啓発本というのはそういう説教臭さが
必要なのかもしれないですね。
読む人を啓発しなきゃいけないですからね。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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