本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

本、映画、ドラマの感想を書いています。

『戦争は女の顔をしていない』感想

 

このブログではアフィリエイト広告を利用しています。

 

こんにちは。
戦争の本を読むのは気が滅入るのでいやなのですが、どうも最近の日本は戦前の嫌~な雰囲気が漂っているので、たまに戦争関連の本を読んでいるサトーです。
最近読んだ本の感想です。

 


ソ連第二次世界大戦

 

 

 

昔はロシアのことをソ連と呼んでいたんですよ。
ソビエト連邦です。(1917~1991)

 

そのソ連時代に第二次世界大戦がありました。
男性だけでなく、約100万人の女性が
従軍し、戦争に参加したそうです。

 

この本は、主に従軍経験をもつ女性たちに
話を聞き、まとめたものです。
その数、500人以上。

 

著者はスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ。
2015年にノーベル文学賞を受賞しています。

 


ひたすらに延々とつづく悲惨な話

この本は
戦争に参加して最前線で看護兵として活躍した人や
狙撃兵、通信係、運転手、飛行士、民間人
ドイツ軍に捕まって拷問された人、拷問を見た人など、
約500人の話が延々と続くんですね。

 

ずーっとそういう人の体験談が続いていくんですよ。
終わる気がしないんです。
だから正直、読んでいて気が滅入るんです。

 

でもね、戦争ってこういうものですよね。
前線で戦っている人、手当てをする人、逃げる人は
こういう苦しみや悲しみや、
気が滅入ることや理不尽なことがずっと続いていくんですね。
戦争がいつ終わるかわからないから。


血と泥と痛みと、暑さや寒さや恐怖や心の麻痺が
ずっと続くんです。

 

見知らぬ兵士の死や、愛する家族の死を見て知って。
毎日そういうことの繰り返し。

 

政府が停戦を決めるか、敗戦を認めるか、
勝利しない限りは、延々と地獄が続くんですね。

 

この本は読み始めてすぐに
短期間で読み終わるのは無理だと思いました。
読んでいるだけでメンタルやられるんですね。
なので読み終えるのに1ヶ月近くかかりました。

 

ロシアウクライナ戦争

この本に出てくる話が
昔のことではないな、というのは
今のロシアとウクライナを見ていればわかります。

 

ロシアはかつてドイツ軍との間に起こった悲劇を
今はウクライナ相手に繰り返しているようです。

 

ツイッター(X)で検索すると
ウクライナ側の兵士や従軍者の死亡の
ツイートを見つけることができます。

 

中には学生みたいな若い人や女性もいます。
そういうツイートを見ていると
『戦争は女の顔をしていない』は
決して過去の話ではないと確信するんですよね。

 

ロシア兵がウクライナ住民に戦争犯罪
行ったというニュースなどを見ると
先の大戦から学んでいないのは
日本だけではないんだなと
暗澹たる気持ちになります。

 


まとめ

戦争賛成の人はこういう体験談の本を
最低10冊は読んでみればいいと思います。
あと原爆記念館には必ず行ってほしいですね。

 

戦争で利益を得た人はいたかもしれませんが
ごく一部でしょう。

 

特権階級か、先見性のある勘の鋭い人でしょうね。
大半の人は戦争に巻き込まれて
大なり小なり被害を被ると思います。

 

特に本国で地上戦になったらどうなるかは
沖縄戦を見ればわかります。
戦争は無いほうがいいに決まっています。

 

歴史は繰り返すといいますが
繰り返してほしくない歴史もあるのです。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました。