本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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『イノセンツ』『童夢』感想

 

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こんにちは。
アンジェリーナ・ジョリーが、世界の指導者たちがガザでの犯罪に加担していると非難したと知ったサトーです。
本当にそうですね。人命よりもカネや私益を優先して動いてるのなら、最低です。逆にそういう人たちの中にいると動きづらくて組織を辞める方向にいくのかなとも思いました。


さいきん見た映画と読んだ漫画の感想です。

 


ストーリー

イノセンツ

イノセンツ

  • ラーケル・レノーラ・フレットゥム
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郊外の団地に、家族とともに引っ越してきたイーダと姉のアナ。
同じ団地に住むアイシャやベンと親しくなる。
子どもたちは不思議な力を持っていた。
やがてベンは、力を人間に向けて使うようになっていく。
子どもたちの静かな戦いが始まる。

 

監督・脚本を手掛けたエスキル・フォクトが、大友克洋の『童夢』からインスピレーションを得て作ったそうです。

 

*猫が殺されるシーンがあるので閲覧注意です。

 


感想

いわゆる超能力バトルというやつですね。
本人たちにしか分からない方法でバトルするんで、周りの大人とかは気づかないんですよね。
静かな戦いだけど面白かったですよ。

 

で、見たあとに、子ども同士の超能力バトル・・・これって『AKIRA』?と思ったんですけどね。『童夢』でした。
私は童夢は読んだことなかったので、探し回って読んでみましたよ。

 

ベン

ベンという男の子がいて、最初からちょっと暴力的なんですよね。
で、この子が毒親もちというか、虐待されている可能性があるんですよ。
で、子どもというのは親から扱われたように他人を扱うじゃないですか。だからベンもそういう風にして他人を扱うんですよね。このあたりのベンがなぜそうなったのか、というのが自然なかんじでよかったです。

まあ、元々ベン本人の中にそういう素質があったのかもしれませんが。

 

でもベンの場合は子供の無知な無邪気さを超えて、犯罪になって社会の害悪になるんですけどね。
普通はそこを教えるのが親の役割だと思うんですけど、親がアレなので、ベンはわからないんですよね。

 

しかも親よりも強い力を持っちゃったもんだから、気に入らないことがあったらすぐ力を使うんですよ。これは止めるのがかなり難しいですね。

 

あれはベンのコミュニケーション方法というか、自己表現方法なんでしょうけど、文明社会ではアウトですね。
それを教えてくれる人がいないから、悲劇になったんです。

 

あの状態の彼を施設とかに収容しても、力を使って悪さをするだろうから、確かに排除するしか方法はなかったんだと思います。
子供たけだったしね。

 

失って初めてわかる大切さというのがあるんですけどね。
ベンはそういうのを無防備のままくらうんですよ。
それでも自分でも止められないらしくて、そのあたりは非行少年少女だった人は共感できるのかもしれません。

 

続いて『童夢』の感想です。

 

童夢

 

ある巨大団地で奇怪な死が連続して起きていた。
殺人なのか、事故なのか・・・捜査する警察もお手上げである。
やがて姿を現した犯人は意外な人物だった。
新しく団地に越してきた子どもと犯人の超能力バトルが始まる。

 

童夢の感想

面白かったです。
奇怪な連続死がミステリー調で始まっていくんですけどね、
犯人が分かってからはサスペンスになります。

 

傍若無人で無敵に見えた犯人の前に対抗勢力が現れるんですよ。
それは犯人よりも強い存在で、犯人の行いを許さないんです。
でも、犯人が黙っているはずがないですよね。
だから巨大団地を舞台にした戦いに発展していくんです。

 

大友克洋の漫画は久々に読んだんですけどね。
童夢はすごかったです。

 

いわゆる少年ジャンプ系の派手さというか、うるさいかんじはないです。
説明も少ないのでさらさら読めてしまうんですね。
完全に画力で勝負しにきてるんですよ。
画力とコマ割り、構図と構成の勝利。
止まっている絵なのに勢いがあるってのは、ほんとこれは天才の発想だわと思いました。天才の所業ですよ。

あの有名な壁が球状にへこむシーンは集中線すらない。

 

夜の団地の天地が逆転したシーンとかね、当時は手描きだったと思うんですけど、すごいですよね。

 

今の人はどう思うかわかりませんが、昭和から漫画を読んでいる私としては、やっぱ大友克洋ってスゲーなと思いました。

 

最後まで読むと、タイトルの『童夢』の意味がじわじわきます。

子どもの夢、なんですね。

 

まとめ

というわけで、『イノセンツ』も『童夢』も面白かったです。


童夢』は大人と子どもの戦いで、超能力は元々個人に備わってるみたいなかんじで、特に何かに理由づけしてる様子はなかったですね。
一方、『イノセンツ』は完全に子どもたちの戦いです。
超能力の発生理由を森においているようです。


1つだけ言わせてもらうなら、『イノセンツ』は結局、白人が勝利して終わります。なので、そっか・・・北欧だもんな・・・という気持ちになりました。私の考えすぎかもしれません。

 

ただ、非白人の白斑の子どもが登場して演技をしていたというのは、かなり意義あることだと思います。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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