本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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本『ザ・ゴール』感想~ボトルネックの捉え方

 

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こんにちは。
仕事の遅さには定評があるサトーです。
これは自己評価ですが、コミュニティ内の人達に比べるとたしかに遅いので、正しい自己評価だと思います。改善しないと、ちょっと道が開けないので何とかしたいところです。

 

ザ・ゴール

さて、仕事が遅いといえば「生産性が低い」ことにつながることもあります。
そんな悩みにドンピシャだったのがこちらの本です。

『ザ・ゴール ー企業の究極の目的とは何か』
エリヤフ・ゴールドラット/三本木亮

 

 


読む前は何の本なのか分かりませんでしたが
読みながら、ああここは私の仕事にも応用できそうだな
考えながら読んでいました。
要はボトルネックを探せばいいのです。

いわゆるビジネス本ですがよくあるマニュアル的なものではなくて
ストーリー仕立てになっています。なので読みやすかったです。

 

ストーリー

舞台はたぶん1980年代のアメリカ。
とある工場長が生産性の悪い自分の工場をちょっとづつ改善して
生産性の高い工場へ変えていくサクセスストーリーです。

その過程で工場長たちが得た教訓を読者も学びます。
よくある、これをやったら成功した!
という単純なものではないのが面白いところです。


ボトルネック

本書でよく出てくるボトルネックという考え方はとても参考になりました。


ボトルネックというのは

その処理能力が、与えられている仕事量と同じか、それ以下のリソースのこと

 

わかりますか?
ザックリいうと「工場の生産過程で、詰まっている、または停滞している部分」
のことです。


つまり「ここが詰まっているから、他のプロセスにも遅れが出ている部分」で
ボトルネックを解消すれば、遅れがなくなって、生産性が上がる」

という発想です。

工場長たちはこのボトルネックを取り除いて
生産性を上げようと必死です。
でないと自分たちの仕事がなくなるからです。

 


ハービー

工場長がこのボトルネックの考え方を思いついたのは
実はハービーという男の子がきっかけでした。
詳細は省きますが、ハービーというのは
工場長の息子が参加しているボーイスカウトの少年です。

 

ボトルネックに例えられたハービーが少し哀れなんですよね・・・


なぜなら、ボトルネックには彼の太っちょの体型が結びついているから。
今なら子供の体型をネタにするなんてケシカラン!
となりそうです。時代ですね。

 

もし、ハービーが実在する人物だったら
この本を読んで傷ついたんじゃないかなと思うくらい、
ハービー=ボトルネックを探せ!と何度も出てきます。


彼が実在するかどうかは分かりませんけどね。
私なら、友達のお父さんが自分のことをそんなふうに
言っていると知ったらショックでしょうね。

 

ハードル多すぎ

通常の小説や映画のサクセスストーリーのハードルは
2~3個だと思うのですが、この本では
5~6個か、それ以上出てきます。


1つハードルをクリアするたびに新たなハードルがでてきて
登場人物たちは悩んで考え続けます。
延々と終わらない謎解きゲームみたいです。

工場の話ですので、在庫とか納期の遅れとかロボットとかが出てきます
なじみのない方はイメージしづらいかもしれないです。


私もイメージはほとんどできなかったのですが
具体的な物事よりも考え方や問題のとらえ方、
ボーイスカウトなどに例えて
分かりやすく説明していく手腕がおもしろかったです


かまってちゃんのジュリー

ハービー以外にも、登場人物がたくさん出てきます。
ちょっと気になったのは主人公アレックスの妻ジュリーです
どうも思考が幼すぎるんですよね。

私にかまってくれなくて寂しい」と。
彼女が家を出た理由がティーンエイジャーみたいだなと思ってたのですが
著者は物理学者で、本書が出版された当時は
カリスマ経営コンサルタントとして知られていたそうです。
つまり書いたのは作家さんではないのですね。

「背景とその後」でご本人も書いていまして
本書にはコピーライターの手が入ったようです。
それでジュリーのキャラが浅く感じるのかなと勝手に納得しました。

 

ところが・・・
この本を読んだあとで、日本の元アイドルが
ジュリーと似たような理由で不倫していたというニュースが出ました。
「寂しかったから」浮気したんだそうです。
ほえ~世の中には本当にそんな人がいるんですね。

私は幸いにも結婚していないので
そういう状況になったことはないのですが
そんなもんなんですかね?


でも自分に対して冷たい態度をとるパートナーと
同じ空間で暮らし続けるのは、たしかにキツそうだなと思います。

 


まとめ

この本では納期や仕事が遅れていることについて問題解決をしていきます。
そういったことで悩んでいた私には大きなヒントとなりました。

 

特にチームで集まって、議論を重ねていくところが好きです。
チームワークを超えた、RPGのパーティーみたいです。


結束が固く、優秀な人たちが集まっているので、
妥協のない専門的な会話が可能になるんですね。
そういうチームはうらやましいなと思いました。

 

携帯電話が一般流通する前の1984年出版の本ですが
おもしろかったです。
気になる方は読んでみてください。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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