本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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フランシスとマルコムと猫『フレンチ・イグジット ~さよならは言わずに~』感想

 

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こんにちは。
GWに近所の人が夜中までベランダで騒いでいたので、なかなか眠れなかったサトーです。聞きたくない会話まで聞こえてきちゃうんですよねー。近所迷惑を考えない図太い神経がうらやましいです。私はああいう大人にならなくてよかったなと思います。


さて気を取り直して、最近みた映画の感想です。
ちょいネタバレがありますので、まだ見てない方はご注意ください。

 


ストーリー

『フレンチ・イグジット ~さよならは言わずに~』

 

 

 

NYに住むフランシスと息の子マルコム
フランシスの裕福な夫が死んだ後も
自由に過ごしていましたが
ある日、破産します。

 

ていうか、お金がなくなることは
だいぶ前から分かっていたんですが
フランシスは何もしなかったんですね。

 

それで豪華な家も、家具や家財も売り払うことに。
親友にそのことを話すと、
じゃあ、パリに私のアパートがあるから、そこに住む?
と嬉しい申し出が。
しかし、フランシスはどことなく浮かない顔。

 

フランシスは息子と猫ともにパリへ移り住みます。
そこで、いろんな人と出会ったり
猫が逃げたしたりします。

 

そうこうしてるうちに、お金が底をつきます。
最後にフランシスが選んだ道は・・・?

 

 

働いてない

フランシスと息子のマルコムは
リッチな生活をしていたせいか、働いてないんですね。
働いてるようには見えないんですよ。
不労所得もなさそうです。

 

だから破産したあともお金が入ってこないんです。
パリへ移ったあとも、
財産を売り払ったお金で細々と暮らしていくしかないんですね。

 

お金はどんどん減っていく。
でもフランシスは一向に働こうとしないんです。
息子にも、働いてとは言わないし
親しい人にお金の無心をする様子もないんですね。

 

それが不思議だったんですが、最後のほうで
理由がわかります。

 


お金を使う

フランシスはその貴重なお金を
なぜかどんどん使うんですね。
チップをはずんだり、わざと多めに払ったりして。

 

ある日、公園にいる男性に、なぜお金を使うのか
みたいなことを聞かれるんです。
フランシスは「幸せを感じたいの」と言います。

 

他人のためにお金を使ったら
幸せになれると思っているようです。
でもこの直後に起こることで、それは違うと気づきます。

 


マルコム

フランシスは息子のマルコムを
自分の都合のいいように扱うんですね。

 

彼の都合とか気持ちとかお構いなしです。
おそらく「友達親子」というやつで
自分とマルコムは一心同体と
思っていたんじゃないでしょうか。

 

しかし、他人にお金をあげたとき
息子が冷たい目で自分をみていることに気づきます。

 

もしかしたら、そのときフランシスは初めて
息子は自分とは別の人間だと気づいたのかもしれません。

 


みんなで美味しいものを食べる

そしてフランシスは、残ったお金を
自分の周りに集まってくれた人たちのために使います。
要は、みんなで集まって美味しいものを食べたり飲んだりします。

 

それがフランシスが決めた、
最後のお金の使い方だったんですね。
彼女は幸せを感じたのでしょうか?

 


引導を渡す

さて、話をちょっと前に戻します。
パリへ移ったあと、フランシスは親友に手紙を書きます。
「私はお金がなくなったら死ぬ」と。

 

振り返ってみると「パリ」と聞いたときから
もしかしたら彼女は
覚悟ができていたのかもしれません。

 

親友はアパートを貸すことで彼女を助けたつもりでしたが
フランシスからすると、それは
” 引導を渡された ”気分だったのかもしれません。
であれば、そのときから覚悟ができていたことになりますね。

 


フランスの出口

フランシスは最後まで自由に生きたんだと思います。
そして彼女が愛した猫も、彼女と共にいます。

 

『French Exit』はGoogle翻訳にかけると「フランスの出口」です。
「出口」が一体、何なのか。
考えながら見ると、あとからじわじわくる映画ですよ。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪