本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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世界の名作『七人の侍』『荒野の七人』感想

 

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こんにちは。
白状すると、『七人の侍』を初めて見たサトーです。
感想は「すごかった」です。
 
ネタバレがあるのでご注意ください。
 
 

ストーリー

野武士に襲われそうになって困っている農民のために、七人の侍が立ち上がって、村を守ることに全力を尽くす話です。
 
 

感想

有名な映画ですよね。でも私は初見だったんですよ。
話の筋は聞いたことあったんですが、きちんと見るのは初めてでした。
 
結論からいうと、映画好き、特にアクション好きは見ていた方がいいです。
3時間もあるんですけどね。
X(旧Twitter)でチラッと見た、海外の映画関係者(誰だかは忘れた)の話では「3時間だけどコンパクトにまとまっている」との評です。
確かに3時間だけどコンパクトにまとまっていました。
 
 

最初からやばい

もうね、最初から凄いんですよ。
オープニングの1コマ目からやばいです。
ズンズン響いてくる音、斜めに並んだタイトル文字。
なんで文字が斜めってるの?って思った瞬間から引き込まれていきます。
あの太鼓だかドラの音(太鼓と弓弦らしい)、ずーっと斜めってる文字、これはやばいです。
最初からかっこいい
 
爺さまの「腹が減りゃあ、熊だって山おりるだ」のセリフとかですね。いろいろ凄いです。
これはモノクロで見るべき映画です。カラーにしてはいけないですね。
 
 

軍師がいた

映画を見て知ったんですが、侍たちの中には軍師がいたんですね。
私は見る前は、腕自慢の侍たちが好き勝手に暴れる話かなーと思ってたんですが、違いました。
 
軍師がいたんですよ。
全体をまとめて策を練るブレーンの人です。
島田勘兵衛志村喬)なんですけどね。
 
そして農民と勘兵衛は、腕のいい侍を探してスカウトするんです。
これで七人の侍、つまり精鋭部隊の誕生です。
 
 

作戦を練る

で、勘兵衛たちは村に着いたら、まず地形を把握して、守る所と切り捨てる所を選別するんですね。
マジの戦です。
 
それもそのはずで、Wikipediaによると勘兵衛は「負け戦つづきの智将」だそうです。
なので、侍たちは闇雲に戦ったんじゃなくて、ちゃんと戦略を立てて勝算を見積もっていたんですね。ここがしびれましたね。小さな村なのに、ですよ。
 
で、勘兵衛たちは次に農民を戦えるように訓練します。
にわか歩兵の誕生です。
これに精鋭部隊を合わせると、ミニ軍隊になります。
精鋭部隊のメンバーがそれぞれ農民グループを率いて、それぞれの持ち場で野武士と戦うんですね。
ここからミニ軍隊 VS 野武士の戦いになります。
 
 

これって孫子の兵法?

農民たちは訓練しましたが、もちろんそれだけでは勝てないと勘兵衛たちもわかってるんですね。相手は馬に乗って武装した手練れぞろいの野武士ですからね。
だからこそ、しっかりと作戦を立てるんですよ。
 
なんだか孫子の兵法っぽいなあと思って調べてみたんですね。
勘兵衛が孫氏の兵法を用いたかどうかは分からないんですけどね。
 
例えば、
・集中と分散(農民の力を限られたポイントに集中させ敵を叩く)
・敵を分断して一騎だけになった敵を大勢で攻撃する
・勝利までに必要なロードマップを描く(これは「度量数称勝」に当てはあまりそうです)
こういったものがですね、孫子の兵法に当てはまるなあと思ったんですよね。
 
 
七人の侍』においてはこの戦法が有効だったわけですよね。
ということは、孫子の兵法も有効だということで、戦術だけでなく現実世界でも活用できるのでは?と、ふと思ったんですよね。
というのも、私は今ままで孫子の兵法は机上の空論とまではいかなくても、あまりピンときてなかったんですよねえ。
 
↑↑↑の本を読んでもへえ~としか思わなかったんです。
 
なので、孫子の兵法は有効なんだ!とわかったんですよね。
それを教えてくれた意味でも、この映画は凄いなと思いました。
 
前半は笑えるシーンなども用意されていて、リラックスして見られたんですが、後半は一転、戦国時代の不穏さと緊張感があって見ていて飽きなかったです。
よく考えられて、よく作られた映画でした。(上から目線)
 
 

荒野の七人

 

さて、お次はこちらです。
 
七人の侍』のパクリというか模倣作品ですね。
見てみたら、これまんまパクリじゃんというのが多かったです。
国や舞台や時代は違いますが、いやもう、一部を除いてまんま『七人の侍』でした。これって著作権どうなってるんですかね?
 
Wikipediaによると、『荒野の七人』のことを知った黒澤監督は激怒したらしいんですが、出来上がった作品を見ると手のひらを返して感謝の手紙まで送ったとか。
 
『荒野の七人』は映画としてよくできていたと思うんですが、ただ元ネタを見た直後に見ると、おお・・・まんまパクってるじゃん・・・となりましたね。
 
あとタイトルですが、荒野というのは「あれの、開発されていない土地」らしいです。
舞台となったのはメキシコの山間の村なので、多少は開発されてるんですよね。村人が住みやすいように作られていますからね。
 
だからそれを見て私は、こ、荒野じゃねぇ・・・となりました。
まあ一部、荒野っぽいところは出てきましたけどね。
 
でも荒野という響きはかっこいいですからね。「山村の七人」とかだったらカッコつかないですよね。それはしょうがないかもですね。
 
 

まとめ

七人の侍』が今なお世界中の人々を魅了し続けている理由が何となくわかりました。
当時のアメリカの人が堂々とパクリ映画を作ったくらいですからね。
 
『荒野の七人』は続編や続々編もあるらしいので、お正月の暇つぶしにぴったりですね。
 
日米の作品を見比べてみるのも面白いかもしれませんね?
 
それでは、お読みいただきありがとうございました♪