本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

本、映画、ドラマの感想を書いています。

原作『ジーキル博士とハイド氏』感想

 

このブログではアフィリエイト広告を利用しています。

 

こんにちは。
台風の日は野良猫たちはどこで過ごしているのかなと気になったサトーです。暴風域では猫は吹っ飛ばされそうなので、安全にすごしていることを願います。

 

最近読んだ本の感想です。
ネタバレしています。

 


ストーリー

 

 

物語は、ある戸口の話から始まります。
弁護士のアタスン氏が、エンフィールド氏に
その戸口付近で起こった奇妙な出来事を話します。

 

…冬の早朝、路上で、
「ひと目見て憎しみを覚える」悪魔のような男が
少女を踏みつけにして立ち去ろうとした。
現場にいたアタスン氏らが取り押さえ
男に慰謝料を請求し、男は承諾した。

 

ところが、男が差し出した小切手には
ありえない人物の署名が…

 

その人物はアタスン氏の知人で、
とても立派な人物だったので氏は驚いた。

 

なぜそんな人物が、悪魔のような男に
金を渡すのか?…

 

その立派な人物はジーキル博士
悪魔のような男はハイド氏というらしい。

 

アタスン氏はジーキル博士と話しあった末、
ハイド氏を糾弾するどころか
「いざとなったらハイド氏の権利を守る」
ことを約束させられてしまいます。
なぜこんなことに…

 

それから1年後、
残忍な殺人事件が起こり、
現場にはあのハイド氏がいた…という証言が出ます。

 

罪を追求したいアタスン氏と
ハイド氏を守りたいジーキル博士。
警察も出てきてハイド氏の捜索が始まります。

 


原作

わたし原作は初めて読んだんですね。
こんな話だったのかーととても新鮮でした。

 

アベンジャーズのジキル博士や
こちら↓↓↓の映画は見たんですが
原作はまた違っていたので面白かったです。

 

fortunamajor.hatenablog.com

 

 

最近の緑の怪力のモンスター・ハイドは
さておき、
映画と原作は、構成とか設定とかが
ちょっと違っていました。

 

本書の解説にもありますが、
原作ではロマンス要素はなかったのに、
舞台化されたときにはメロドラマ性が
追加されていたそうです。

 

その後の映画化作品にも、このメロドラマ性は
受け継がれていったそうです。

 

おもしろいですね。
大衆向けに人間が演じるときは
恋愛感情が追加されるなんて。

 


緑はどこから?

前述のジョン・バリモアの映画を
見たときにも思ったんですが
最近のハイド氏の緑色はどこから
きたのかな?と。

 

全く調べてないのでよくわかりませんが
この本の中で、ジーキル博士が変身のときに
使う薬液があるんですね。

 

その薬液は最初、赤なんですが
ある粉末を加えると濃い紫に変わり、
最後には淡いグリーンになるんです。

 

もしかして、その薬液の色から
最近の映画のハイド氏の皮膚の色が
きているのかなと。

 


体の大きさ

近年のハイド氏は緑色の巨体の怪物ですが
原作では「小柄な男」となっています。
このあたりも解説で説明されていたので
なるほどなーと面白かったです。

 

それにしても、原作でハイド氏は
人間としての悪として描かれているのに
近年の映画では
自制できない暴力的な怪物
となっているんですよね。

 

まあそのほうが映画としては映える
んでしょうけどね。
うまい具合にキャラを進化させた
ものだなと思います。

 


まとめ

ポーの『アッシャー家の惨劇』も
そうだったんですが
原作にないロマンス要素が
映像化されると追加されるというのは
興味深いですね。

 

女性客を増やすためなのか、
尺をのばすためなのか。

 

ハイドというキャラクターを
映画で見ることはあっても
原作は読んだことがなかったので
新鮮な驚きがあってよかったです。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

fortunamajor.hatenablog.com