本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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1892、実際の事件『モンスターズ 悪魔の復讐』感想

 

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こんにちは。
斧にはさわったことがないサトーです。
我が家は薪は割らないので、たぶんこれから先も斧にさわることはないと思われます。

 

さて、最近みた映画の感想です。
ちょいネタバレありますので、ご了承ください。

 


ストーリー

 

舞台は1892年、アメリカ。
ジーは金持ちの良家のお嬢さんですが
暴君の父親に押さえつけられ、虐げられて
不満を抱えながら生きています。

 

そんな家に美しいメイドがやってきました
そのメイドをめぐって起こる愛憎劇と
ジーの自立心、復讐心が相まって
やがて惨劇へとつながります。

 


実話

これは1892年8月4月
アメリカのマサチューセッツ州
実際に起こった事件です。

 

ある金持ちの夫婦が斧で惨殺されました。
容疑者は娘のリジーだと考える人が
多かったようですが、
彼女は証拠不十分で無罪になっています。

 

実際にあった事件をモデルにして
製作者の創作を加えて、映画化されたようです。

 

創作の部分も多いらしくて
ジーの犯行動機
メイドとの関係性
父親の暴虐ぶり
犯行の様子などが
描かれていますが
かなり説得力があります。

 

特に犯行動機は
こりゃー、殺意を抱いても
無理ないなーと思います。

 

父親がやったことは
虐待の域を超えて
ジーの尊厳を
踏みにじってますからね。

 


ジャケット

私が気になったのは
映画そのものよりも、ジャケットです。
私が見た↑↑↑の赤いジャケットだと
まるで現代のB級スプラッター映画
みたいなんですが

 

実際の映画の内容は1892年で
女性はコルセットをつけてドレスを着て
男性は外出時には帽子を被る時代です。

 

時代設定を考えると、
こちら ↓↓↓ のポスターが時代的にもピッタリで、素晴らしいです。

 

 


おまけにメイド役のクリステン・スチュワート
私の記憶が確かならば
一度も髪をおろしていなかったような
気がします。
見るものを違う方向へ誘うという意味では
スリードですね。

 

そこで思い出したのが
センスは知識からはじまる』です。

 

赤いジャケットを作った人は
もしかしたら
「1890年代」「アメリカ」「淑女」などの
知識がなくて、逆に
「B級スプラッター」「女は髪をおろすもの」
「涙を強調すれば客の気が引ける」と
いう知識があったために
ああいうズレたジャケットを
作ったのかもしれないですね。


それがその人のセンスだったわけです。
ま、実際のところはわかりませんけどね。

 

fortunamajor.hatenablog.com

 

 


勇気と無謀は違う

ジーから学べることはですね
自分より強くて、力もある相手には
真正面からぶつかってはいけない
ということです。
あっという間に反撃されてましたからね。

 

あと、あの犯行におよぶ姿は
ドラマ『ブラックリスト』に出てきた
全裸で人を殺して液体で溶かすシチューメーカーを
連想させました。

 

あの時代に、証拠を残さないために、あの犯行スタイルを思いついた
良家の女子というだけでも衝撃的です。

 


まとめ

全体的によく作られた映画だな
とは思ったんですが
(ジャケットは残念だったけれども)
いくつか気になるところがありました。

 

まず、脅迫の手紙が有効活用されて
いなかったのが残念です。
もしかしたら世間の目を叔父に向ける
ことができたかもしれないのに。

 

そして殺したあとに発作が起きませんでしたね?
少なくとも映画では描かれてなかったので
あの発作も有効に使えば、人々にも
「こんな人に犯行ができるわけない」と
思わせることができたかもしれないなーと。

 

あとはどうせなら、犯行に使った衣服の処分まで
描いて欲しかったですね。
そしてなぜ斧の柄だけ処分したんでしょうか?

こはちょっと分からなかったです。

 

最後に、リジーの狂気というか、
人から好かれない部分をもっと前面に出したほうが
良かったんじゃないかと思います。

 

クロエ・セヴィニー
あのソフトな顔つきだと
ジーの異常さは十分には
匂わせできていないような気がします。
クロエのあの顔では、どうしても
優しくしたくなるのではないでしょうか。

 

ま、個人的な感想ですけどね。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪