本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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恋愛結婚マジどうでもいい『そばかす』感想

 

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こんにちは。
そばかすと言えばJUDY AND MARYの大ヒット曲『そばかす』が真っ先に思い浮かぶサトーです。
 
さいきん見た映画の感想です。
 
 

ストーリー

コールセンターで働き、実家暮らしのソバタこと蘇畑佳純(三浦透子)は恋愛や結婚に興味がありません。
なのに結婚を急かす母や妹、恋愛にしか興味ない同僚などに囲まれて暮らしています。
友達だと思ってた人に好意を寄せられて戸惑ったり、中学時代の同級生の真帆(前田敦子)に声をかけられたり、アパートを探したりして、恋愛や結婚に頼らずに生きていく彼女の日常を綴った映画です。
 
 

感想

ソバタは恋愛とか結婚とかマジどうでもいいと思ってるんですね。
 
「仕事に専念したいから恋愛や結婚は今はどうでもいい」という一時的なものじゃなくて、「この先ずっと恋愛や結婚しなくても構わない」という恒久的なものなんです。
 
だから恋愛話とか婚活にも興味がない。
でも結婚至上主義の母親や、恋愛至上主義の人たちに囲まれて日常を送っています。ここまで価値観が違うと日々の会話が大変そうですね。
 
実際、最初の居酒屋での会話のキツさとかよくわかりますね。
興味ない人からいきなり好意を打ち明けられたり、くっつけられそうになったり。マジ迷惑ですよね。
 
で、そんなソバタの周りには、なんでもかんでも恋バナに持っていく人や結婚させたがる母親とかがいて、価値観の違いがわかりやすく描かれています。
 
一番の解決策は、ソバタが家を出ればいいんですけどね、経済的にそれは難しいのかもしれませんね。
 
ソバタは途中からコールセンターを辞めて保育士に転職するんですけど、これは経済的にはどうなんでしょうね?
 
どうみてもコールセンターのほうが給料よさそうなんですけどね。まあ実家暮らしなので給与面のハードルは下げても暮らしには影響ないということでしょうか。
 
 

ソバタの場合

アロマンティックとかアセクシャルになると思うんですけども。
こういうことを主題とした映画って日本でも海外のものでもあまり見ない気がするんですよね。
そういう意味では画期的なのかもしれませんね。
 
 

都会と田舎 

思ったんですけどね、
ソバタって周りにいい人がたくさんいるんですよ。だから彼女は性的にマイノリティかもしれないけど、孤独ではないんですよね。
 
彼女みたいな、いわゆるマイノリティというか、そういう人の場合は同じ価値観を持っている人か、価値観を理解してくれる人が近くにいれば楽しく生きていけそうです。
 
逆に友達や理解者が周りにいないとつらそうですね。
もし、パートナーがいなくても近くに理解者がいればいいんですよ。でも、いなければ孤独になるんでしょうね。
 
 

マイノリティこそ人脈づくりが大事

これは個人的な意見になるんですけどね。
 
自分がソバタみたいなマイノリティだと自覚してる人は、もしも本気で結婚する気がないのなら、若くて周りに人がいるうちに、理解し合える仲間を探しておいたほうがいいと思うんですよ。
 
早いうちに理解者を見つけておくと生きやすくなりますしね。
あと、そういう理解者がいるかいないかで、年取ってからの幸福度が左右されそうです。
 
まあ、そうはいってもソバタみたいな交友関係の作り方、広げ方っていうのはね、「ただし都会に限る」ってかんじですよね。だって田舎にくらべて都会は圧倒的に人口が多いじゃないですか。
 
なのでマイノリティ同士つながることも可能なんですよね。その点、田舎は人口が少ないし、結婚出産して初めて一人前!みたいな同調圧力が強いので、ソバタみたいに自分に好意的な人間関係を築くのはかなり厳しそうです。
 
 

癒し系映画というジャンル

見てて思ったんですけどね。
ソバタの周りには嫌な人がいないんですね。 
 
なんか、こういう系の日本映画って、マイノリティやクイアが主人公の場合、アンチ勢力というか強い反対意見を持つ人や、攻撃的な人や、陰口叩いてウワサ広めまくる人があまりいないですね?
面倒くさい人はいても、嫌な人はいなかったと思いますす。
 
視聴者側の我々(リアル)の世界が辛すぎるから、映画の中だけでも優しいものにしよーってムードが濃くなってるんでしょうかね?
こういう映画は「心が疲れていて優しさを映画に求めてる人」向けなのかなと思いました。
 
 

まとめ

なんだかね、ほわほわした柔らかいぬいぐるみみたいな映画でしたね。
 
似たような映画に『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』とか『メタモルフォーゼの縁側』とかが思い浮かびますね。国内向けの癒し系ジャンルを構築・充実させていくつもりなら、こういう方向性でいいのかもしれないですね。
 
私には少し物足りない気がしましたが、こういう映画で救われる人もいるんでしょうね、きっと。
 
結婚至上主義、恋愛至上主義に疲れて本音を曝け出せない人は、ソバタに共感してほっとできるのかもしれませんね。
 
それでは、お読みいただきありがとうございました♪