こんにちは。
3月20日は国際幸福デーだそうです。
幸福というタイトルの映画を見たので感想です。
ネタバレしているかもしれません。
ストーリー
仲良しの家族がいました。
パパとママとふたりの子どもたち。
一家はしあわせに暮らしていました。
ところが、パパが浮気をしました。
パパは家族を愛し、浮気相手も愛していました。
やがてママは、浮気相手の存在を知ることになります。
しあわせな家族はどうなるのでしょうか・・・
幸福とは
この映画の怖さというか恐ろしさはですね、見た人にしかわからないので、ぜひ一度見てほしいんですよね。
タイトルは幸福なんですが、幸福とはいったい何か?
誰にとっての幸福か?
しあわせとは・・・
と考えてしまいます。
夫
この映画のキモというかカナメというかは夫なんですよね。
妻ではないんです。子供たちでもない。
私にはそう見えたんですね。
監督のアニエス・ヴァルダは家族をテーマにしたのかもしれませんけどね。
ではここから、ちょっとこの夫をdisります。
あと、ネタバレが入るのでご注意ください。
この家族の夫は、自分の要求ばかり押しつけてくるんですね。
「僕は(君を)愛してるからこんな僕を受け入れてくれ そして僕の子も愛してくれ」と愛人に言うんですよ。
ひたすら自分の要求を押しつけるんです。まるで大きな赤ちゃんみたいです。
で、この夫は家族で森へ行っても、ずーっとひとりで歩き続けるんですよね。妻は幼い2人の子どもの手を引いてるんですが、夫は子どもにさわらず、物思いにふけってるか何か知りませんが、一人で歩き続けるんです。
まるで家族なんてどうでもいいみたいですよね。
こんなんで森へ行こうとかよく言えたなと。
一人で来ればよかったのでは?
夫は自分のペースで歩くので、最後は小さい子どもが追いつこうとして走ってるんですよね。
自分のことしか考えていない人間なんですね、この夫は。そういう人って歩き方でわかるじゃないですか。
この夫、いちおう経済力と社会人としての信用を築いてるので、パっと見は信用しちゃうんですよね。怪しいタイプに見えないんですよ。
このタイプは、相手の心はガン無視で自分の要求だけを押しつけてくるんですが、これ、事前に見抜くのは無理だと思います。
パッと見は信用されるタイプなのでね。
妻と子どもに優しいし、暴力も振るわないし、親戚つき合いも問題なくやるし、献身的でちゃんと働いてるから。
で、パッと見は問題ないこの夫が、実際に何をやったかというのは映画を見ていただきたいんですよね。私の文章ではその恐ろしさが伝えられないのでね。
個々の人間単位ではなく、家族単位で見ると何も変わらないというのがですね、私からすると恐ろしいというか、おぞましかったです。
まとめ
監督のアニエス・ヴァルダはドキュメンタリー『アニエスによるヴァルダ』で、この映画のことを「短くも鮮やかな夏のよう」と言っていました。
その言葉どおりで、色彩や画がきれいです。
だからこそ、恐ろしさが際立つんでしょうね。
この夫、どこかでまた浮気するな・・・と思いました。
ちなみに出演した家族は、現実でも本当の家族だったようです。
それもまたゾワっときますね。
それでは、お読みいただきありがとうございました♪