こんにちは。
ハロウィンには仮装をしないサトーです。
さいきん読んだ本の感想です。
この本は
ジャンルとしては「ゴシックホラー小説」だそうです。
古城に父と暮らす孤独な少女ローラと、突然彼女のもとに現れる絶世の美女カーミラ。二人の少女が出会う時、呪われた物語が動き出す……。相次ぐ村娘たちの怪死、ローラを襲う病、夜な夜な訪れる黒い影。はたして、謎の美少女カーミラの正体とは……。北欧を舞台に繰り広げられる、官能と戦慄のゴシック・ロマン。
問題は、美少女カーミラの正体です。
ネタバレをするとですね・・・ヴァンパイアなんですよね。
夜中にベッドの中でうとうとしながら読んだので、もしかしたら・・・
今・・・目を開けたら、足元にカーミラがいるかもしれない・・・
とか考えちゃって、ビビりながら読んだので結果、おもしろかったです。
実は電気をつけたまま寝ようかと思ったくらいです。
感想
この話は途中までは、上流階級と思われる女の子同士の交流がメインです。
ローラたちは気づいてないですが、読者としては「彼女」の正体に気付いているわけじゃないですか。
だから読んでいて真綿でくるまれてるような、やわらかな恐怖を味わうことができました。
終盤はいっきに物事が進んでいきます。
やっぱりね!という展開ですが、近年よくあるヴァンパイアものとは違って派手な戦闘はなく、怪物は儀式的な方法で粛々と退治されます。
この本は、訳がとてもつつましくお上品というか、上流階級っぽいです。(私は上流階級の言葉遣いは知らないんですけどね)
言葉の端々まで気が使われているというか、世界観がしっかりと構築されています。
ああ、この時代の育ちのいいお嬢様はきっとこんな風に喋ったんだろうなーとイメージがふくらみます。
以前、中世の騎士物語を読んだときに「バレる」という言葉が出てきてちょっと違和感があったんですよね。
中世の騎士が「バレる」と言うのがダメってわけじゃないですけど、なんていうか、世界観にほころびができたように感じました。日本語って難しいですね。
まとめ
『カーミラ』は、私がこれまで見てきた映画やドラマのヴァンパイアとは違っていたので新鮮でした。
ゴシック小説には「幻想的」という特徴があるようですね。まさに幻想的な作品でした。
興味のある方は読んでみてください。
それでは、お読みいただきありがとうございました♪