本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

本、映画、ドラマの感想を書いています。

老人がいっぱい『83歳のやさしいスパイ』感想

 

このブログではアフィリエイト広告を利用しています。

 

こんにちは。
83歳まで生きられるかまったくわからないサトーです。
敬老の日ということで、お年寄りがたくさん出てくる映画を見たので感想です。

 


ストーリー

 

 

「高齢男性、求ム」の広告を見て
やってきた83歳のセルヒオ
並いるライバルに競り勝ち、職をゲットします。

 

セルヒオの仕事は、なんとスパイ。
老人ホームにいるターゲットの女性が虐待を受けている可能性があるので調査せよ、とのこと。

 

携帯電話でまともに写真も撮れないセルヒオが、ビデオ通話やカメラ付きメガネでの撮影などハイテク機器を使ってミッションに立ち向かいます。

 

果たしてセルヒオはミッションをコンプリートすることができるのか?

 


スパイ、潜入する

セルヒオは礼儀正しく勤勉なスパイです。
が、老人ホームに潜入したもののターゲットの女性が見つけられません。
これは長期戦になりそうです。

 

個人部屋のドアの名前を確認して回るスパイ。
明らかに怪しい。

 

1日が終わると、
ビデオ通話やボイスメールでボスに報告します。
それにしても、そんな大音量だと誰かに聞かれないのかしら?
耳が遠いのね、スパイ。

 


スパイ、人気者になる

やっとターゲットを見つけたものの、虐待の証拠がつかめないスパイ。

 

そうこうしてるうちに、紳士的で礼儀正しいスパイは施設の人気者になります。
が、任務は進展がないまま日にちが過ぎていき・・・

 

施設で楽しく過ごすスパイ。
イベントを謳歌するスパイ。
スパイ、任務を覚えているのか?

 

ママが生きてると思っている女性と話したり
デートに誘われても断って
秘密のノートに綺麗な文字で日誌を書くスパイ。
時間ばかりが流れていく。


見ていると入所費用が心配になります。
クライアントは金持ちなんでしょうか?

 

そうこうしてるうちに、季節は変わり
老人ホームに馴染んできたスパイ。
しかし進展はない・・・ 

 

ターゲットより他の老人が気になるスパイ
ボスと話が噛み合わなくなってくるスパイ
ついに、業を煮やしたボスが老人ホームにやってきた。
これは怒られる雰囲気か・・・?

 


いろんな老人がいる

もしかしたら、この映画は
老人ホームにいる老人たちの声を届ける役割も
担っているのではないか・・・と思えてきました。

 

ここにはいろんな人がいます。
盗み癖のある人
話したことをすぐ忘れる人
いつまでも恋心を忘れない人
詩の才能に溢れる人
個性的な老人が集まるホーム。

 

個性豊かな面々ですが、それでも、見ているだけで老人ホームというところはとんでもなく退屈そうです。

 

 

老いと退屈との戦い

きれいな庭に木や植物があって
優しいスタッフに囲まれて
楽しいイベントがあっても
毎日の何もしない時間が長すぎて
これは健康な人だったら気が狂いそうだなと。

 

この老人ホームでは、
一人で生活できない人や、
家族からの毎日のサポートを受けられない人が
暮らしていると思われます。

 

おっそろしく退屈そうなので、もし私が入るとしたらインターネットがないと絶対無理だなと思いました。

 

老人ホームで正気を保っている人には、この退屈な時間が苦痛だろうなと。

 

もしかしたら正気を失うのは、現実を見ないようにするためかもしれない・・・そんなことまで考えてしまいました。

 


季節は変わってまた年をとる

季節は変わり、
83歳だったセルヒオは84歳になりました。

 

物語は、セルヒオが任務を終えて
帰路に着くところで終わります。
彼は「家族の元へ帰りたい」と言いました。

 

ホームで人気者の彼でも、根を上げたのです。
ホームに押しこめられた孤独な老人たちの
実態を知ることは、優しい彼には過酷な任務だったのでしょう。

 

この映画は特に派手なアクションや
大きなどんでん返しなどはなく、コメディでもありません。
クスッと笑えるところはありますけどね。

 


まとめ

この映画に出てくるのはほとんど老人か中年なので
穏やかに時間が過ぎていきます。

 

映画を見て思ったのは、以前の日本で老人の話し相手にアイボや会話のできるロボットを割り当てようみたいな話がありましたよね。

 

でもこの映画にでてくる老人ホームみたいな環境で毎日暮らしていたら、アイボとかLAVOTとかがやってきても、しょせんロボットでは気休めにしかならないのかもしれません。

 

この映画にはアイボとかロボットは出てきませんよ。念のため。

 

老いて孤独になって、頭も弱ってきたからといってロボットと無理やりコミュニケーションを取らされるなんて辛すぎる

 

セルヒオは家族の愛が大事だと言いました。

 

こういう状況になると
生身の人間との愛情のやり取りこそが
幸せを感じられるのでしょう。

 

老活、終活について
考えさせられた映画でした。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

fortunamajor.hatenablog.com

 

fortunamajor.hatenablog.com