本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

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『未来は決まっており、自分の意志など存在しない』感想

 

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こんにちは。
未来が決まっていると言われると、ちょっと残念な気がするサトーです。
読んだ本の感想です。

 

この本は

 

 

心理学者である著者自身が
この本はトンデモ系」と
言い切っています。

 

「今回のこの本は著者の個人的思想を
書きたいように書いたものであり、
科学的に全く正しくない」

 

どんなことが書いてあるかというと
自称「サブカル大好きおじさん
である著者がゲームやアニメ、
映画などを例に出し、引用して

未来は決まっていて
自由意志などない、と
いろいろな角度から
説明している本です。

 

サブカルおじさん

サブカルおじさんと自称しているだけあって
たくさんの作品があげられています。

そういう紹介されている映画などを
1つ1つチェックしていくのも
楽しそうです。

 

意志などない

著者が再三いっているのは
意志などない、ということです。

 

例えば薬物依存症のひとを
引き合いに出して、
自分では止められない欲求、
薬に手を出してしまう衝動は
「ダメだ」とわかっていてもやってしまうと。

 

そういうのは意志の力でどうにかしようとしても
できないので
「意志では行動が変えられない」
脳や遺伝子にプログラムされているから・・・
と言うんですね。

 

DNAガチャ?

もう少し内容を紹介すると
たとえば現代社会では犯罪となる
性癖を持つ人たちがいます。

 

例1 
クレプトマニア(窃盗症)は
ダメだとわかっていても
手が勝手に動いてしまって
息をするように盗みを働いてしまう。

 

例2
人を殺しても
それが脳の病気だったり、心の病と診断されて
「意志の力」でやったと
判断されなかった人。

 

例3
性犯罪を繰り返す性犯罪者。

 

そういった人たちは意志の力で
犯行に及んでいるのではなく
脳にその犯罪の性癖がプログラムされて
いたからだと著者は書いています。

 

だから、本人の意志で犯行に及んだというより
元々もっているDNAがそうさせたんであって
そのDNAを持っているのは
その人の運命であったと。

 

前半にはそういったことが
書かれていました。

 

まあ犯罪になる性癖を自力で抑えられない人は、まずは専門家の助けを借りて治療に専念したほうがいいと思うんですけどね。

 

身も蓋もない

これ、希望がないなと思ったのは
まあ上記の話は「性癖を自制できない」例として分からなくもないんですが

だからといって肯定しているわけではない。

 

たとえばお金のない貧しい環境で育った人がいて
自分でお金を稼ぐ能力がなくて
ずーっとアルバイトとかしてて、細かい出費が多くて全然お金が貯まらない人がいたとします。


そういう人が「いつかは金持ちになって
今より楽な生活をしてやる」とか夢見て
毎日をカツカツで生きてるとするじゃないですか。

 

でも著者の論によると
そういう人は「浪費癖」+「お金を稼ぐ能力がない」というDNAを持っているはずなので
貯まらないのも稼げないのも運命だし、
お金がないのはDNAレベルで決まっていたことなので、あなたはこの先も今の水準の生活レベルで生きていくんですよ、
あなたの意志とは関係なく、ね。

ということになると思うんですよね。

 

逆に、貧しい環境にあっても
一攫千金を狙って成功しちゃう人は
あなたには元々お金儲けのDNAがあったおかげでその成功が得られたんですよ
と言える、ということになりませんかね。

 

つまり、貧富の差もDNAの差である
ということになりませんか?
今風に言うと、遺伝子ガチャですね。

 

優生思想につながるおそれが・・・

 

占い師でさえ
「努力してあなたの運命を変えよう!」
とか言っているのに・・・

 

まあ著者も「はじめに」で
「変なおじさんが語っているくらいに思って
読んでもらえると幸いである」
と書いているので、個人の強いこだわりというか考えを
かなり前面に押し出した内容になっているようです。

 


情報

DNAや脳のプログラムに振り回されるのは
分かったけど、でもやっぱり
このクセや性癖をどうにかしたいんだけど
という人にも
ヒントみたいなものが書いてあったと思います。

 

読み返す気力がなかったので
うろ覚えですが
著者は情報というワードを使っていました。

 

情報さえ揃えば、未来は確定する。と。
ラプラスの悪魔という考え方らしいです。

 

正しい情報を集めて、正しく予想すれば
正しく決断できるのではないか、と。

 

さきほどの薬物依存症やクレプトマニアや性犯罪者は自力での回復は無理だと思うので専門の機関で他人の手を借りての治療が必要だと思いますが

 

そこまで症状がひどくない人は
(まだ意志らしきものが働く人は)
情報を集めて視野を広げていくのが
いいみたいです。たぶん。

 

まとめ

一番ハッとした言葉は
「いくら反復練習で反応速度が上がったとしても、
やはり、意志を持ってから動き出したのでは
間に合わないことがわかっていた。」
という一文です。

 

これは今の私の仕事に直結することなのですが
とっさの判断が求められる現場では事前の知識や予備情報がないと瞬時に判断できないことが多く、そのせいで最悪、損失を被るので
ああやっぱり基礎的な知識は最低限は必要だよなあと頷いたのでした。

 

興味があれば読んでみてください。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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