本と映画とドラマの感想|サトーのブログ

本、映画、ドラマの感想を書いています。

『アステロイド・シティ』感想

 

こんにちは。
台湾の地震が気になるサトーです。
けっこう被害があるみたいなので心配です。YOSHIKIさんがすでに1000万円の寄付をしたというニュースを見てさすがだなあと思いました。
私も信頼できる寄付先を探してみようと思います。

さいきん見た映画の感想です。

 


ストーリー

 

1955年、アステロイド・シティには隕石の落下でできたクレーターがあった。
そこで開催された科学賞の授賞式に、5人のジュニア天文学者たちと、その家族が招待されて、結果いろんな人が集まってくる。 

 

突如現れた宇宙人や、女優と戦場カメラマンの交流や、5人の天才的な子供たちの遊び方などが描かれる。

 

原爆の実験が目視できる距離で行われているアストロイド・シティでの、ひと夏のお話。

 

感想

この映画はたぶん、劇中劇なんですね。
モノクロの世界が脚本家のいる外の世界で、カラフルなアステロイド・シティでの出来事が、脚本家の書いた脚本の世界です。たぶん。

 

で、映画はカラフルな世界を中心に進んでいきます。
出演はスカーレット・ヨハンソンジェイソン・シュワルツマン、『アメリカン・フィクション』のジェフリー・ライト、『グランド・ブダペスト・ホテル』のトニー・レヴォロリなど。

 

モノクロの世界は、劇作家にエドワード・ノートン、エイドリアン・プロディなどが出ています。

 

キャストが地味に豪華です。
見終わってWikipediaを見てビックリしました。

 

カラフルな世界とモノクロ世界がリンクすることもあるんですが、基本的にはカラフルな世界の話として進んでいきます。

 


まとめ

カラフル部分の色彩がきれいな映画でした。
死んだフリしてるみたいなスカーレットヨハンソンも面白かったですし、脇役のモーテルの主人もいい味出しててよかったです。
あのモーテルはかわいいですね。
老後はああいうところに住んでみたいです。

 

あと、このモーテルでは自販機で土地を販売しています。
私もほしい!
あと、トムハンクスが出ていたのも気づきませんでした・・・

 

興味があれば、見てみてください。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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『蜘蛛巣城』感想

 

こんにちは。
ビヨンセが渋谷に降臨したと聞いて、思わず27曲もあるアルバムを iTunes Storeで購入したサトーです。
なんというか、ビヨンセは久々に聞くんですけど昔とは声質も変わってて、アルバム全体に優しさがあふれているかんじがして、とても聞きやすかったです。
渋谷降臨の件を聞いたから余計にそう感じたんでしょうね。

 

さいきん見た映画の感想です。

 


ストーリー

 

シェイクスピアの『マクベス』を日本の戦国時代に置き換えた話です。
監督は黒澤明、主演は三船敏郎です。
他にも山田五十鈴志村喬などが出演しています。

 

 

感想

私はマクベスには詳しくないんですけどね。
映画の感想はというと、いやーわかんないすね。

 

まずセリフが聞き取れないってことですね。字幕が欲しいです。
セリフが聞き取れないもんで状況が理解できないんですよね。

 

おまけにキャラの見分けがつかないってことです。(兜のシンボルで判断するしかない)

だからキャラが深刻な顔で何かやっててもわからないんですよね。
見てわかるのは三船敏郎志村喬山田五十鈴くらいでした。

 

一応、見る前にマクベスの内容はおさらいしたんですけどね。
それでも話を追えないところが何ヵ所かありました。

 

あと、魔女が3人じゃなかったのがちょっと残念でしたね。
あの魔女が3人いたら、さぞかし迫力あったろうなと思います。

 

 

まとめ

この映画の見どころは最後の森が動くシーンと、武時(三船敏郎)が矢で一斉射撃されるところじゃないでしょうか。

 

そこまでいくのが長かったですね・・・
セリフが聞き取れたらまだよかったんですけどね。

 

Wikipediaによると、武時に放った矢は本物らしいので恐ろしいですよね。私なら殺す気か!って叫んで弁護士呼んでますよね。
怖すぎです。

 

このシーンで武時が恐れ慄いてるのは、もしかしたら演技じゃなくては本当に怖かったのかもしれませんね?

 

国内外の評価が高い映画らしいので、興味のある人は見てみてください。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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『オードリー・タンが語るデジタル民主主義』感想

 

こんにちは。
仕事で読まなきゃならない本が大量にでてきたので、4月は本の感想の更新が週1くらいになりそうなサトーです。
余裕があれば週2になるかもしれません。

 

さいきん読んだ本の感想です。

 

この本は

 

台湾のデジタル担当大臣オードリー・タン氏に英語でインタビューしたものを編集してまとめた本です。

 

「デジタルは人と人をつなぐツールです。」
から始まり、代表的なツールとしてSNSがあるけれども、一方でそれは誹謗中傷やフェイクニュースの温床にもなっていると。

 

このSNSとどうやって付き合っていくか、とか
プラットフォームをどういうふうに使ったら市民が政治について自由に意見表明できるのか、タン氏は技術的にどうやったのか、
オードリー・タン氏の民主主義とテクノロジーについての考え方とか、
そいういうことが書かれています。

 


感想

オードリー・タン氏の有名な政策?のひとつとして、コロナ禍でのマスクマップの早期公開があると思います。
それについても詳細が語られています。

 

今まで読んだタン氏の本の中では、氏が行ってきたことや考え方について、この本が一番、詳しく語られていたように思います。
といっても私は3冊しか読んでないんですけどね。

 

インタビューする人がプロフェッショナルだったんだなーと思いました。

まあ、本のテーマとかもあるんでしょうけどね。

 

 

まとめ

やっぱりこの人の考え方を読んでいると、頭の中がクリアになってくる気がしますね。
あと言ってることがずっとブレないので、ご本人的にはすでに固まっている考え方であり、信条なんだなあと思いました。

 

それにしても、国民のことを第一に考えてくれる大臣ってうらやましいですよね。

 

今の日本に住んでる身からすると、こういう大臣は奇跡的に見えるんですよね。はあ~ため息ついちゃいますね。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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『バクラウ 地図から消された村』感想

 
 
こんにちは。
もう3月が終わると思うと信じられない気持ちのサトーです。
毎月、月末には同じことを言ってる気がします。
さいきん見た映画の感想です。
 
 

ストーリー

舞台は近未来。ブラジルの架空の村バクラウ。
村に戻ってきたテレサは長老の葬儀に参加する。
その後、村では携帯電話が通じなくなり、村の名前が地図から消え、給水車が攻撃されるなど不審な出来事が起こりはじめる。
やがて村人は団結し、外敵との戦いが始まる。
 
 

感想

見終わった感想はですね、これはたぶん、フォークホラーというやつでは?ということですね。
 
フォークホラーとは、「ホラーフィクションのサブジャンルで、民間伝承の要素を使用して、恐怖と予感を呼び起こす」ものらしいです。(英語版Wikipediaより)
 
テレサが帰ってきたのは、細々と続いている小さな村なんですね。
小さな村だけど、おそらしく自衛能力が高いんです。
見ていくうちにそれが分かってきます。
 
村の人たちは、自分たちの民族の歴史に誇りを持っているんですね。
で、それが侵害されそうになったら一致団結して敵の攻撃に備えるんです。
 
敵が攻撃してくるのは単純にいうと、村の制圧が目的なんですけどね。
でも村人は制圧されるのを徹底的に拒みます。
それで戦うんですね。
制圧されたくないから戦うんです。
 
で、村人たちなんですが戦いに慣れているんですよ。
例えていうと、猟師が鉄砲の撃ち方を代々、子どもに教えてきたみたいなかんじでしょうか。
たぶんそんなかんじで戦い方が受け継がれていて、特に大人たちは銃の撃ち方も慣れてるんですよね。
 
敵としては、このあたりが完全に誤算だったと思うんですよ。
敵もけっこうリサーチしてたんですけどね、この辺は見抜けなかったみたいですね。
 
 

受け継がれてきたもの

村人たちの戦い方は「守り」なんですよね。
外から侵入してきた敵に乗っ取られるのを防ぐために、全力で村を守るんです。
そういう面だけ見ると『七人の侍』を連想しました。
戦略を立てて勝つために戦う。そして容赦ないんですね。
だって敵は侵略者ですからね。
 
村人たちの生き残った敵への処遇を見ると、このやり方が連綿と受け継がれてきたのかもしれないなあと考えて、ちょっとゾッとしましたね。
なのでこの映画はフォークホラーかなーと思ったんですよね。
小さなコミュニティの中で、昔から受け継がれてきた方法ですね。
 
 

敵チーム

ちょっと話がそれますが、
敵はチームで動いてるんですけどね。
その敵チームの中でも差別意識があったんですよ。
 
それがちょっと驚きでした。
差別される側(おそらくラテン系)は意識していなくても、差別する側(白人)からは「俺らとは違う」と言われるんです。骨格の違いを指摘するんですよ。
はっきり言って、私にはその違いはよくわからなかったんですけどね・・・
白人たちの中では明確な線引きがあるようでしたね。
 
 

まとめ

で、話を元に戻すと、村人たちは敵に制裁を加えるんですけど、そのやり方が原始的というか酷いんですね。
これは警察などの法の目の届かない辺鄙な村だからこそ、可能なんだろうなと思いました。都会が近い村だとこれはできないでしょうね。
 
この村の住人が少数民族かどうかは分かりませんが、仮に少数民族とするとですね、小数民族の伝統や歴史はこうやって受け継がれていくんだろうなあと思ったわけです。
 
こうやって彼らは細々とでも、時に残忍な手使ってでも、村を守って生き延びていくんだろうなあと。
そしてまた、誰かがあれを受け継いでいくんでしょうね。
 
それでは、お読みいただきありがとうございました♪
 
 

『中の人は駐在さん ツイッター警部か明かすプロモーション術』感想

 

こんにちは。
3時間の映画は結局、観にいかないことにしたサトーです。かわりに金曜の午後は家でポテチ片手に、ウィルキンソンのEXTRAを飲みながら好きな俳優が出ている映画を見ました。しあわせな時間でした。
さいきん読んだ本の感想です。

 


この本は

 

警視庁ツイッター(X)公式アカウント初代・中の人が語る、公式アカウント誕生秘話、運営の舞台裏などをぶっちゃけています。

 

初代・中の人は中村さんという方なのですが、2020年に警視庁を退職されています。

 

本書の出版が2021年なので、辞めたあとだからこそ、言えたことも多々ありそうですね。

 

ちなみに著者いわく、「創設147年の歴史の中で警視庁を代表して個人的な発言を許された警察官は、おそらく私が初めてです。」とのことです。

 

 

感想

著者ご本人がかなりのユーモアセンスをお持ちのようで、というか遊び心のある人物のようで、本書にも笑える部分がかなりありますし、

 

各章のあとに著者が公式アカウント運用するときに気をつけていた、炎上回避のポイントみたいなのもリスト化されています。

 

なので、現在、公式アカウントの運用してる人には大変参考になるかと思います。

 

個人で趣味でX(旧Twitter)をやってる人も、みておいて損はないと思います。

 

警視庁ツイッター公式アカウントの元・中の人の考えが読める機会なんてそうそうないですからね。

 

しかしながらテワタサナイーヌはダサいと思います。テキストでは自制できてもビジュアル化するときには性癖を出さずにいられない人っているんですね。

 

印象に残っている言葉は、キャリアである当時の副総監に対して著者が、「おそろしく理解が早くて私の説明が終わるときにはすべて了解してしまっていた。」です。

やはりキャリアの方々は頭は相当いいんですね。

 

 

まとめ

最近はX(旧Twitter)ても数ヶ月に一回くらいは、どこかの公式アカウントが炎上してたり謝罪する騒動になってたりしますよね。

 

この本を読んだ後にそういう炎上を見ると、炎上させずに(誤爆はあっても)運用するのは難しいんだなとわかります。

この本には炎上と誤爆の違いも書いてあったと思います。

 

公式アカウントを運用していくには、自制心とか、おふざけじゃないユーモアとか、言葉の選び方とか、かなりのスキルが必要なんですね。

 

ちなみに・・・タイトルに駐在さんとあるので普通のサラリーマンみたいな警察官かなーと思っていたら違いました。巻末にある著者プロフィールを見ると、想像より7倍くらい優秀で、実績を多数残した方みたいです。


ほえ〜、優秀な人はどこまでも優秀なんですね。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

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悪魔行路『ナイトメア・アリー』感想

 

こんにちは。
タスクがたくさんある日の朝イチで腰が痛くなって動きに支障が出たサトーです。
その日は仕事を終わらせて予約してた映画に行くことになっていたので、朝イチから予定が狂いそうになりヒヤヒヤしました。
痛みをこらえてなんとか映画館へ行き、2時間の座りっぱなしに耐えて、どうにか鑑賞してきました。
映画は観てよかったです。
腰痛は中年になってから慢性化しているので、油断するとすぐ痛くなりますね。
この年になって健康第一という意味を実感しています。

 

さいきん見た映画の感想です。

 


ストーリー

 

サーカスに流れ着いた男(ブラッドリー・クーパー)が仕事と仲間を得て、やがて若い恋人と独立し、悪どい方法で金持ちから金を騙し取ろうとする話です。
最後はバッドエンドです。

原作があるそうで、ナイトメア・アリーというのは悪魔行路という意味だそうです。

 

 

逃げたいモリー

詳細は省きますが、主役のスタン(ブラッドリー・クーパー)の恋人モリールーニー・マーラー)が、スタンの元から逃げようとするシーンがあるんですよね。

 

そこで私は拍手を送ったんですけどね。
モリー、よく逃げたなと。
でもすぐ捕まっちゃうんですよ。
逃げようとしたモリーは灰色の群衆がいるバスターミナルだか駅だかに、1人で赤いスーツを着て立ってるんですね。
そりゃすぐ見つかるよと。

 

で、スタンに見つかったモリーは逃げようとして、何を思ったかトイレの個室にこもるんですね。
で、案の定、口の達者なスタンの説得にほだされて彼の元へ戻るんですよ。
何考えてんだモリー

 

見つかりやすい赤いスーツを着て、逃げ場のない場所に入り込むとか、捕まるに決まってるじゃないですか。
何考えてんだモリー

 

まあ赤いスーツが何かの象徴だったのかもしれないし、彼女は単に外着はあの服しか持ってなかった可能性はあるんですけどね。
モリー、逃げるの下手くそだなーと思った場面でした。
まあ彼女が逃げたらこの先の話が成立しないんですけどね。

 

 

獣人

獣人っていうのが出てくるんですけどね。
読んで字のごとく「獣みたいな人」です。
見世物にされてて、忌み嫌われてる存在です。

 

で、この映画のオチはですね、「獣人の作り方」の話が出た時点でぼんやりと想像できるんですよ。
それが誰になるのかはその時点ではわからないけど、暗示として出てくるんですね。

 

そういう意味では、オチは『ビッグ・フィッシュ』に似てますね。ダークなビッグフィッシュです。

たしかビッグ・フィッシュはそんな感じだったと思います。

 

映画を見たあとWikipediaを読んでいたら、なんとなーくですが、みんなブラッドリー・クーパーが好きなんだなーと思いました。
みんなっていうのは、映画を作っている側の人たちとか、観客だと思うんですけどね。
彼のあの目の魅力は歳を重ねても衰えないんですね。

 

そんな魅力的な主人公でも、成功を掴むのは大変で、でも転落する時は一気に落ちるから、みんなも気をつけようねーというメッセージを受け取ったんですよね。私だけですかね。

 

 

まとめ

最後に用意されているのは危険を危険とわからず突き進み、恋人も巻きこみ、信用する人を間違えた男の転末です。

 

スタンのように、自分に自信がある人ほど騙しやすいのかもしれないなと思いました。

 

ただこの映画、150分と長いんですよね。クライマックス以外は冗長に感じました。なので特におススメめというわけではないですね。

 

まあ興味があれば見てみてください。

 

それでは、お読みいただきありがとうございました♪

 

 

ビッグ・フィッシュ

 

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『コット、はじまりの夏』感想

 
 
こんにちは。
映画を見にいこうと思ったら、見たい映画が3時間近くあるので躊躇しているサトーです。3時間もあったらmy膀胱が悲鳴をあげるし、ミニシアターなので幕間休憩があってもトイレが混みそうなんですよね。
悩みますね~。どうしましょうかね。
 
さいきん見た映画の感想です。
ちょっとネタバレになっているかもしれません。
 
 

ストーリー

 
「1981年、アイルランドの田舎町。
大家族の中でひとり静かに暮らす9歳の少女コットは、赤ちゃんが生まれるまでの夏休みを遠い親戚夫婦のキンセラ家のもとで過ごすことに。」
 
 

感想

素晴らしかったです。
系統としては『西の魔女が死んだ』みたいなかんじでしょうか。
後味さわやかな少女の成長物語です。
 
家族から除け者にされた経験があったり、家族に愛されなかったけど、
家族以外の人からフェアな扱いを受けたり、家族以外の人から愛情をもらったりした人には涙腺のツボをついてきます。
 
コットは繊細で気にしぃだけど素直なんですね。
生まれ育った家庭では生きづらかったんだろうなとすぐにわかります。
困ったとき相談できる人もいないし、助けてくれる人もいな環境なんですね。
 
コットは困ったときに、どうすればいいかわからなかったんですね。
ひとりだったので。
 
それが預かってもらったキンセラ家では、話せる人もいるし、心配してくれる人もできたんです。
今風にいうと心理的安全性が確保されたんですね。
コットはどんなに安心したことでしょう。
観てるこっち側としても、コットはキンセラ家にいるべきだ・・・と思うんですよね。
でも夏が終わると、実家に帰らなきゃいけないんです。
 
 

コットと家族

コットは大家族というか、今ならX(旧Twitter)だと多産DVと言われそうな家庭で暮らしてるんですね。
 
母親は妊娠中で小さな子の世話をして、コットや大きな子供たちには手が回らないみたいだし。
父親はおそらくギャンブル依存症モラハラ体質です。
あとこの父親は、コットを預かってくれるキンセラ夫妻に対しても失礼な態度なので、分かりやすく言っちゃうとクズ野郎です
 
そんな環境にいるコットは家族から除け者にされてるんですね
夜尿症もあるし、もしかしたら虐待や姉妹からいじめを受けていたのかもしれません。映画の中でそういう描写はなかったんですどね。
言っちゃえばコットは敵の中で暮らしてるようなもので、安心できる場所がないんですね。
 
そんなコットが母親が出産する間、親戚のキンセラ夫妻の家に預けられます。
 
コットの家と、キンセラ夫妻の家の対比もおもしろいです。環境というか、それぞれの家族が作り上げた「巣」の状態に見えてきました。その対比ですね。
広くて明るくて清潔で整頓されたキンセラ家と、
小さくて暗くて散らかってるコットの家。
 
どちらが居心地良さそうか、どちらに住みたいかは一目瞭然ですね。
 
 

父親

あとで気づいたんですけど、父親は最初は寡黙に見えるけど、コットがキンセラ家に行ってからは喋るようになるんですよね。
これ、コットの解像度が上がったからなのかなと。
よその家の人と比較して、父親の実態が見えてきたというかね。
 
最初無口だった父親だけど、あとから文句しか言わない、ギャンブル依存症のクズみたいなやつだとわかるんですよ。
 
これはコットがよその家に行って、よその家の人と父親を比較することで生まれたものじゃないかなと。
つまり、コットは最初は自分の家庭のことしか知らなかったから、父親の言葉は気にならなかったけど、よその家に行って別の大人と関わることで父親の態度や言動の悪さが目につきはじめたんですよね。
 
この描写が実にさりげないけど、実に見事ですね。
 
 

まとめ

あと見ているうちに、ラストはコットがどういう行動に出るのかわかっちゃうんですよね。ここは泣けるところなんですけどね。
 
だからそういう意味で、映画のジャケットはネタバレしてるんじゃないかなあと思うんですよ。
 
 
あと、キンセラ家で、「この家に秘密はない」と言われながら、コットには打ち明けられなかった事実があるという矛盾ををね、コットが受け入れたりするのも、ああ、この子は成長してるんだなあというのが垣間見れてよかったです。そこでキンセラ夫人を責めないんですよね。コットの優しさですね。
 
人間というのは人間が育てるんだなと、しみじみ思うなどしました。
 
幼いころに、無条件の愛情を感じられたかどうかっていうのは、やはり人格形成や精神の安定において重要なことなんだなあと実感しました。
 
静かでステキな映画でしたね。
 
それでは、お読みいただきありがとうございました♪